評論家の石平太郎氏は10日、著述家の古谷経衡氏からツイッターで、帰化人を侮辱するような差別言論を受けたとして「私は絶対許せない姿勢で臨む。本人からの発言撤回と公式謝罪がない限り、徹底的に追及していくつもりである。」と投稿した。
古谷経衡氏は私の言論活動に対し、「日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい」と評した一件、帰化人を侮辱するこのような悪質な差別言論に対し、私は絶対許せない姿勢で臨む。本人からの発言撤回と公式謝罪がない限り、徹底的に追及していくつもりである。
— 石平太郎 (@liyonyon) February 9, 2018
これに対して古谷経衡氏は「社会通念上の一般論」として謝罪の意思がないことを本人宛に投稿。
「日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい」は社会通念上の一般論であって、石平氏を名指ししたモノではないはずです。元ツイートをよく読んでください。日本人からすると母国アゲが気持ちよいのは当たり前。日本には言論の自由があるので自由に論評しているのです。 https://t.co/ZduNFgWkuA
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 10, 2018
食い違う両者の見解。石平太郎氏が「差別を受けた」とされる古谷経衡氏と石平太郎氏のツイートを時系列で並べてみる。
名指しから始まる保守論壇批判
古谷経衡氏の最初のツイートでは文末に「石平氏」と書かれており、これを「石平氏を名指ししたモノではない」とするには無理がある。
杭瀬川の戦いとか、上田合戦とか知らないのかなこの人。まあしょうがないか。私も中国の戦いに全て精通してないし>私が天下分け目の戦いが行なわれたという関ケ原(岐阜県)に行って驚いたのは、そのあまりに狭いこと。しかも戦いは1日で決着した。中国の基準ではこれは戦争とは呼びません(石平氏)
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
このツイートから数分おきに同じテーマでツイートされていることから、石平太郎氏からすれば自分に向けられたものと判断するだろう。
外国人出身者が母国をDisって日本をAgeる。過剰同化の典型だが、まあ仕方が無い。私も中国に行って立身出世しようと思えば「日本は悪かった、中国はすごい」というだろうから。でもまあなんだか、レベルがね(笑)
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
高校2年位の知識量で保守論客扱いというのも凄い現象だが、日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいいし、向こうは向こうで日本社会で認められるのには手っ取り早いからWin-Winという感じなのかな。でも日本アゲするならもうちょい勉強して欲しいよね~。
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
しかし、その7分後から連続ツイートされた内容は保守批判という一連の流れを保持しているが、これは石平太郎氏に向けられたものではないだろう。
こんなにも良くしてくれる台湾を、経済・貿易の観点から国交断絶し、中国共産党と国交を回復した田中角栄を、なぜ称揚するブームが起こったのか不明。ちなみにこのときの台湾断交反対議員の一人が石原慎太郎な訳だが、なぜか30年経って「角栄は凄かった」等と褒める疑似小説を書いてヒットという不思議
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
1972年、日本が中国共産党と国交回復し、台湾(当時は国府と呼んだ)と断絶したときの新聞を読むと、全国の百貨店やスーパーで「台湾展覧会」とか「台湾料理フェア」を大陸中国に配慮して中止した、とかニュースになってて、忖度の歴史は45年前から変わらないのだと思った。
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
台湾は友邦だと思っているし、私個人には大陸と二重承認(昔の英国)しても良いくらいに思っているが、だったら「日中戦争はコミンテルンの陰謀で日本は被害者であり侵略ではない」とかいうのはやめたほうがいいと思う。みんな日中戦争当時の中国が現在の台湾(国民党)という当たり前の事実を忘れてる
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 8, 2018
古谷経衡氏のツイートに対する石平太郎氏の抗議は翌々日の10日朝にツイートされる。
古谷経衡氏は私の言論活動に対し、「日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい」と評した一件、帰化人を侮辱するこのような悪質な差別言論に対し、私は絶対許せない姿勢で臨む。本人からの発言撤回と公式謝罪がない限り、徹底的に追及していくつもりである。
— 石平太郎 (@liyonyon) February 9, 2018
そしてこれに対する古谷経衡氏が「”日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい”は社会通念上の一般論であって、石平氏を名指ししたモノではないはずです。」と反論して謝罪を拒否。
「日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい」は社会通念上の一般論であって、石平氏を名指ししたモノではないはずです。元ツイートをよく読んでください。日本人からすると母国アゲが気持ちよいのは当たり前。日本には言論の自由があるので自由に論評しているのです。 https://t.co/ZduNFgWkuA
— 古谷経衡@祝増刷!『日本を蝕む極論の正体』 (@aniotahosyu) February 10, 2018
確かに古谷経衡氏が説明するように「「”日本人としては外国人に母国をアゲしてくれると気持ちがいい”」というツイートには「石平氏」という文字はないのだが、一連のツイートが名指しから始まっており、それ以降のツイートも(承前)の意と取られても文句は言えないはずだ。
古谷経衡氏が「社会通念上の一般論」と前置きしてツイートをしたのは石平太郎氏から指摘を受けた以降であることも重要なポイントだ。
石平太郎氏の主張は「差別されたと感じたらそれが差別だ」というほど乱暴なものではなく、客観的に見ても出自や帰化歴を持ち出した言論において「レベルがね(笑)」などと嘲笑するような態度であったことは間違いない。
これが差別であるかどうかの前に「非礼を詫びる」ことから始めてはどうだろうか?
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