無計画な繁殖が昆虫市場と自然を破壊する


ブリードで増えた虫をどのように扱うか?

昆虫飼育の悩みの種である。特にクワガタ飼育では成虫の寿命も長く、例えば飼育初心者があれもこれもブリードしたいと安易に採卵セットを連発し、少なく見積もって初期に5ペアセットしたとしよう。結果、翌年には100匹ほどの成虫を抱えることとなる。

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個別飼育が原則のクワガタでは100もの飼育ケースを並べる事となり、毎週100個のゼリーを交換しケースやマットの清掃に追われる。当然この100匹が羽化するまでの間にも菌糸ビンを大量に消費し、追加のセットをしたり生体を購入したり…相当なコストとなり、お父さんのお小遣い程度では到底足りるはずも無い。

この膨大なコストを回収する為に手持ちの繁殖個体を販売するすることは業界のセオリーとなっている。
ムシキングブームなどにより市場が拡大傾向にあった数年前までは繁殖を目的としない鑑賞、観察用としての需要もあった。しかしブームが去り市場が縮小していくなかで必然的にライトなユーザーから去って行き、熱心な愛好家が残るようになる。熱心な愛好家の大半はブリーダーである。
ブリーダーは繁殖を目的としている為、生体購入が1とすると、繁殖個体の売りが10となる。圧倒的に売りに偏ったブリーダーが市場人口を占める割合が高くなれば当然、販売個体数が飽和状態となり価格が暴落する。
暴落も平均的に起こるわけではない。市場がブリーダーで溢れているので、いわゆる「種親クラス」には買いが集中し価格が安定しているのに対して、種親にならない個体は買い手もなくオークションなどでは値が付かず落札すらされない事態が起きている。
こういったアンバランスを緩和する対策として、テラリウムなどによる鑑賞目的ユーザーの拡大も挙げられるが、とても追いついているとは言えない。

市場拡大も大切な事ではあるが、まず今の飽和状態を解消する為には無計画な繁殖をしない事ではないだろうか。ブログやSNSではむやみに繁殖を煽る書き込みなども多く見受けられる。
往々にして煽っている人は飼育歴が浅く知識に乏しい。飼育初期のハイテンションがそういった行動に走らすのだろう。一時の盛り上がりで繁殖させた個体達の行く末も考えずに。

無計画な繁殖はやがて放虫、逸出への認識を低下させる事も言うまでも無い。
一時の感情で生き物を飼う、繁殖させると必ず後悔することなる。そのツケを払わされるのが本人だけならいいのだが…

今後はnoteで記事を書きます

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