BE-KUWA(ビークワ)54号書評


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史上最低と酷評された52号、ギネス発表じゃなきゃヤバかった53号。
もう土俵際としか言いようのないビークワ、その最新号は・・・
BE-KUWA(54) 2015年 03 月号 [雑誌]: 月刊むし 増刊
「世界のコクワガタ大特集!!」
これぞビークワの真骨頂でしょう。
これだけ資料的価値のある特集は”むし社”にしか組めません。
それでは、今号の主だった目次に沿って書評を書いてみようと思う。

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世界のコクワガタ大特集!!

本特集は『世界のクワガタムシ大図鑑』にはない20種以上が掲載されている。これだけで1380円以上の価値がある。他の記事が酷評されようとも、この「特集」だけで今号はコレクションしておく価値があると言っても過言ではない。
詳細な掲載内容については割愛するが、今回はむし社大図鑑だけではなく『中華鍬甲 [贰]』Huang & Chen(2013)もベースに整理されており非常に興味深い。
種によって好き嫌いがあるのは当然だが、仮にコクワガタを飼育したり標本を集めていない人でも、今号のような特集を熟読し広範な知識は持っておくべきである。特に今回の特集の最後に掲載されている「Dorcus属とは、いったいどういう位置ずけなのか?」は必読と思われる。
オオクワガタ愛好家の中には、「ドルクスが好き」という表現を用いることが多々あるが、これらは日本のポピュラー種であるオオクワガタ・ノコギリ・ミヤマなどを大まかに区別したときの「オオクワガタ系」をさしていると思われる。
ドルクスという言葉を、日本のオオクワガタを基準として、それに近しい形態をもったクワガタの事だと勘違いしている節もある。しかし、分類としてのDorcus属(オオクワガタ属)は多くの属が纏められており、日本人の感覚だけで見ると違和感が生じる。
分類に関する勘違いの例としては、ヒラタクワガタ亜属 Serrognathusをオオヒラタの学名Dorcus titanusと勘違いし、ダイオウヒラタの学名がDorcus bucephalusであることだけを読み「ヒラタではない」というトンデモ論を展開した自称東大大学院卒の自称研究者もいる。
詳細はコチラ→ダイオウヒラタ「はぁ?自分ヒラタっすよぉ?」

飼育法の紹介

今回はコクワガタ特集ということで、数種類のコクワガタの飼育法が掲載されています。これに関しては、各筆者がどこまで自己の飼育法を公開するかという判断に委ねられているようなので、なんとも言い難い。あえて言うなら”無難”という表現になるかもしれない。
しかし、トップブリーダーが特別な秘密飼育法でギネスを出してるというのも考えにくく、基本に忠実で細かい気配りがサイズの差として現れているというのが現実でもある。雑誌の記事を読んだくらいでギネスは出ないという事でしょう。
ただ、産卵セットの様子などはビークワ統一のフォーマットで図示してほしい。そのほうが理解しやすいし、昔はそうだった気がする?気のせいか?

審査の裏側(一部)見せます!

裏といえば裏かな・・・
編集部と一定の距離を置き応募している人と、編集部との個人的なやり取りの中で持ち込んだりする人がいることが赤裸々に語られている。送付だろうが持ち込みだろうが審査されるのは「虫」なんで問題はないと思いますが、先日の記事でも書いたようにギネスを悪用する者も少なからずいるようなので、疑われない工夫が今後求められるかもしれない。
内容としては、飼育のヒントなどが散りばめられているので見逃せない所かもしれません。

21世紀版クワガタムシ飼育のスーパーテクニック

相変わらずのモノクロページで扱いが悪い。写真を使う記事のときだけでもカラーにしてほしいものです。
内容はというと、クワガタムシを飼う注意点。
パプアキンイロクワガタが害虫となることは昔から指摘されており、外来生物法の専門家会合でも小島先生は指摘し議事録にも残っている。今回の記事に、なぜ規制されないかという事情も書かれているが、私としては疑問が残る。
「論文が書けないから論拠が示せず規制できない」とのことだが、児童書にパプアキンイロクワガタが茎を切る様子が紹介されたから、それに関する論文は書けないと言うのは本当なのだろうか?
既出・既知の事象でも、それに関する有効な論文がないのであれば書くべきではないでしょうか?過去の刊行物に学術論文なみの内容が含まれていたからといっても、それは論文ではないでしょう。

後半はオオクワガタの交雑に関して、交雑個体の写真を含めて紹介されている。
結論として

そのような地域ごとに異なる性質を持つ個体群は、絶対に他の地域で放生してはならない。それは同じ日本産でも言えることだ。そして外国産と交雑した個体群、その疑いがわずかでもある品種化された個体群だとしたら、それは飼えなくなると同時に殺処分以外の方法をとってはならないのだ。
 生物多様性の保護の観点からも、交雑の疑いがある個体群の飼育にはぜひとも慎重を期するようにお願いしたい。

だそうです。
どんだけ偉い先生かは知りませんが、その元凶である外国産クワガタの話題から逸れ、特定の血統に関する根拠のない噂に問題をすりかえるのは卑怯と言わざるをえない。
そして、疑いだけは振り撒いておいて、貴方の実験結果とされる交雑個体が、どの血統とも似ても似つかないことには一切触れないのは如何なものでしょうか?もう何年もその役にたたない交雑実験の結果を使いまわしていますが、そろそろ核心に迫ってみてはどうだろうか?
研究に協力している「国立環境研究所」は独立行政法人とはいえ、運営費などの経費は国から交付を受けている。いったい何を目的に実験を行いそれを商業誌で記事にしているのか?そして特定の血統が学術的根拠のないまま誹謗中傷される現状に与する結果となっている認識はあるのか?
最近の小島先生の記事は、残念ながら”昆虫”ではなく特定の”人物”への批判が含まれているようなので、今後は小島先生の記事は話半分程度で読む事にします。
児島先生がデタラメだと言ってるのではないのです。ただ、独立行政法人である国立環境研究所と共同で研究しているにもかかわらず、証拠も論拠も示さず噂だけが先行するような記事を書くことが正しい事なのかと問いたい。
仄めかすだけで注目を集め、一向に真相に触れないというのは恥ずべき事では?
書けないなら筆を折ればいい。

僕の私の自慢写真コンテスト

酷い、酷すぎる。どれを選べば次号で『誰もが羨む1位』になるというのだ。
これは、むし社編集部の責任ではないが、応募者のクオリティーは過去のどのコンテストにも劣る。おそらく趣旨を理解しているのはエントリーナンバー①番の方だけではないだろうか?
相変わらず複数応募が目立ち、下手な鉄砲も数うちゃ当たる感が否めない。
複数応募を許可する事は所謂、「AKB商法」みたいなもの。そもそもそれで売り上げ部数が飛躍的に伸びるわけでもあるまいし、いいかげん対策を練ってはどうだろうか?
複数応募と組織票が売り上げにつながるならそれでいいが、すずめの涙程度の売り上げのために信用を失うのは得策ではない。
読者の写真投稿コーナーで十分事足りる。

行弘瞳美のギネスって難しいですか?

どうでもいい。進歩も進展もないのに第10回を迎えてしまった駄文。
本人のブログを見てもやる気のなさは明白。少しは勉強しろ。

カブト&チビ&♀ギネス

どうして「カブトギネス」が、チビ&♀ギネスと同じなんでしょ?
外国産カブトムシは幼虫期間が長く、ギネスの更新頻度も少ない。だからいってチビ&♀ギネスと同レベルに扱って良いのでしょうか?
更新頻度が低いなら、クワガタギネスと同時に発表すれば済む話。

本題のカブトムシギネスは超絶個体!だけに扱いの悪さが残念。
アクタエオンゾウカブトの大きさは最早、昆虫の域を超えている。
ヘラクレス・ヘラクレスは言わずと知れた171mmのあの個体。
寸評の中に、すでに他の媒体で掲載されているので特例として認定したとのコメントがある。そんなもんどうでもいいでしょう。
むし社のビークワギネスは門戸を開放し、世界のブリーダーからの挑戦を受けるべき。どこの媒体で公表されようと、大きいものは全て受け入れるという気概が望まれる。

カブトムシの飼育革命

ごめんなさい・・・よく意味がわかりません。
結局何が革命で、なにが生命倫理なのか?
多く卵を採るために「手を加える」ことは生命倫理的にどうなのか?
よくわかりませんでした・・・

ギネスブリーダー養成プロジェクト

皆さん、ついていけてる?日本中で一人でも「養成」されているのかが疑問。
とりあえず太字だけよんで、補足程度に前後の文章をよむことくらいしか手はないというレベル。
書いてる事はハイレベルなんでしょうけど、誰にも理解も応用もされないなら商業誌に書く意味があるのでしょうか?ここまで理解されない用語や論理で攻め続けるのであれば学術の場で勝負して、それが認められれば我々一般ピープルに落としこんでくれれば良いです。
専門的な知識を有するもんであっても、その知識を有しないものに対しては、極力専門用語を避け、理解されやすい配慮をするのは必要な事です。
これは職人さんでも同じでしょう。専門の教育を受けるとき、最初に教わる心構えでもあります。私はそう教わりました。
「相手が知らないことを前提に、知識や理論を並べ、付いてこれない相手に優越感を覚えるような奴には何も教えたくない。教えても身につかない。」
奇しくも本日見つけた記事が非常にわかりやすく、専門的な知識を有しなくとも引き込まれる良記事であったので紹介したい。
昆虫は痛みを感じているか?――小さな「手乗り家畜」の動物福祉
水野壮 / NPO法人食用昆虫科学研究会

次回からは、「実践編」とのこと。
もう我慢の限界に達してる人も多いと思いますが、もう一度ギネスブリーダー養成講座に期待してみてはどうでしょうか?

総評

なんだかんだと文句たれてますが、特集だけで買う価値があり、むし社は日本の昆虫業界の基盤。
とにかく買ってくれ。
買ってから文句言ってくれ。
業界の活性化を語る人は多いが、
買うこと、売れることだけが活性化なのか?
売れなくとも飼うことで喜びを得れるひとこそ虫好きである。
そんな気になれるのがビークワであってほしい。

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