昆虫飼育で悪魔のウイルス?偏見と風評被害を助長する記事への反論


怪奇!殺人甲虫事件
写真:怪奇!殺人甲虫事件

2015年2月27日BusinessJournalへ掲載された記事。
カブトムシの恐怖 違法輸入&飼育で食道にカビ…
異種交配で未知のウイルス発生の危険 Business Journal編集部

この記事は、大手ポータルサイト各社に転載されてはいるが鵜呑みにはできない内容である。専門家でなくとも、ある程度の知識を有している昆虫愛好者であれば、矛盾が多々あることにお気づきになったのではないだろうか。
この記事について、BusinessJournal編集部へ即日、メールで質問してみたが返答すらない。記事の内容に自信がないのだろうか。

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記事全体に漂うB級映画調の矛盾点

まず、この記事に登場する昆虫マニアO氏が実在するのかという疑問があるが、編集部が一切の回答をしないので、ここでは実在する者として話を勧める。

亜種を理解していない

まず、記事に登場するO氏のコメントで
「本来生息域が全然違う2つの種を交配させて亜種を作ることです。」
とあるが、生息域の違う2種を交配させても亜種は産まれません。まず、属の違う交配ができないことは説明不要。同属内の異種でも生殖的隔離により交配はほとんどできない。一部の種間で交配可能な種も確認されていますが、その場合は亜種ではなく雑種となります。固定化された交雑種は品種となります。
この交雑の可否を知らない昆虫マニアを有識者として扱っていいのか?
また、昆虫に詳しい人間で「生息域の違う2種」という表現もまず使いません。生殖的隔離と地理的隔離など複数の要件で種分化されるのであって、生息域が重なる外観的に近い個体群が生殖的隔離によって別種・別亜種とされることも多く、生息域の違いをイコール別種のように表現する人はいません。いるとしたら、日本のオオクワガタを人間が決めた行政区画基準で判断し、異産地交配を”雑種”と言ってしまう自称専門家でしょう。
モンスターハンター、ポケモン、妖怪ウォッチなどのゲームのフャンタジー世界でいう「亜種」は分類の亜種とは異なることも付け加えておく。

小さなものはなんでも細菌・ウイルスだと思っている

細菌やウイルスについての記述も、にわかに信じがたい内容です。
カビは真菌類ですので細菌やウイルスとは別物です。カビによる感染症で使用される抗生物質も抗真菌薬が使用されますので、医師がこの症例に細菌・ウイルスと曖昧に患者に伝えることは考えにくい。
そして、異種に付着するウイルスや細菌の接触は、人為的に移動する物品全てに言えることであり、昆虫同士に限定するという書き方は論拠に乏しく論理破綻しています。
そもそも昆虫の検疫は動物検疫所ではなく植物防疫所にて行われています。
はっきりいって、正規輸入でもダニなどの目視できる微小生物すら防げてはいません。添付資料と同種であるかの確認が行われるだけで、リスクが確認されている地域や事例でもない限り厳密な検疫など行われません。したがって、密輸昆虫が危険で検疫を受けた昆虫が安全ということはありません。
正規輸入であっても微小生物移入によるリスクが高まっている事は、国立環境研究所の五箇公一氏が何年も前から専門誌などで警告しており周知の事実である。

パンデミックに関する報道姿勢に問題がある

マニアとはいえ、専門性に乏しいどころか一般教養レベルの事実と反するコメントを並べ『悪魔のウイルス』とはいかがなものか?
このようなB級パニック映画のような論調が、ネットでは評判が良いのかもしれないが、昆虫飼育そのものをターゲットにして偏見を助長するような記事は迷惑至極。
人間が自由に移動できる現代においてパンデミックは現実問題です。だからこそ正しい知識で正しい予防が必要なのではないか。

そもそもこの「O氏」が実在するのか?
実在したとして、編集部は人物のコメントの真偽を裏取りしているとは思えません。密輸に対する逮捕の有無や現状・事例に関しても私が取材・考察して過去に書いた記事から中途半端に抜粋したものとしか思えないものです。

以上のような問いに返答もしないBusinessJournal編集部の姿勢は、非常に残念としか言いようがない。

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