枝野幸男さん大ブーメラン!過去発言発掘「自助、共助、公助で生活保護を受ける人がいなくなる社会」全文公開

政治・社会

 自民党総裁選に出馬した菅義偉官房長官が「自助・共助・公助」を訴えていることに対して「政治家が自助と言ってはいけない。責任放棄だ」と批判をしていた立憲民主党の枝野幸男代表が、過去に自分も「自助、共助、公助で生活保護が無くなる社会」という趣旨の発言をしていたことがわかった。


枝野氏発言の全文公開

 発言があったのは平成17年7月29日「第162回国会 年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議」でのこと。共産党や社民党が激怒しそうな内容だ。

第162回国会 年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議 第8号 平成17年7月29日 | テキスト表示 | 国会会議録検索システム
○枝野議員 民主党の枝野でございます。
 今、福島先生のお話を伺っていて、あれっと思ったんですが、生活保護のかわりを年金にさせるのではないか、私はそれでいいんではないか。つまり、生活保護という仕組みは、本来は、なければない方が望ましい制度なんだ。まさに自助、共助、公助であって、本来は、各個人が自分の責任と自分の努力で生きていければ一番いいんだけれども、ところが、人間社会というのは必ずしもそうはできない。そうした中でお互いの助け合いという共助の仕組みがある。そして、そういうやり方の中でもどうしても救えないケースが出てくるからこそ、最後のベースとしての生活保護が存在をしているのであって、できるならば自助と共助の世界の中で、生活保護という仕組みを受ける人がいなくなる社会が我々の目指すべき社会なのではないか、私はそういうふうに思っています。
 そうしたことを考えたときに、まさに我々は、新しい制度、将来像、今すぐそうなるわけではありませんけれども、必ずすべての国民が所得に応じて保険料を納めてくださいと。それは前回来、何度もここで伊吹先生からお尋ねがありましたけれども、我々は、所得がゼロならばゼロ円という保険料をちゃんと納めてくださいと。
 少なくとも、自分たちが、この年金というお互いの助け合いの仕組みの中にきちっと当事者として参加をしてきたということを前提として、つまり、どこからともなく、何となく無条件に、何の努力もしなかった人もお金を受け取れるという仕組みではなくて、少なくとも自分の所得が幾らあるのかということをきちっと届け出て、それに応じて保険料を納めるという意思を、四十年超にわたって責任を果たしてきた人は、その助け合いの仕組みの中で、ミーンズテストなどの余計なことをしないでも最低限の老後の生活はやっていけるんですよ、こういう仕組みをつくっていくということは望ましいことではないか。
 そして、私はこういう仕組みをつくることによってこそ、例えば自助努力とかということが働くのではないか。つまり、老後の生活が生活保護であった場合には、例えば五十を過ぎ六十近くなり、ちょっとでも自分の努力で資産を蓄えておこうとか、あるいは自助努力による私的な生活維持のための保険に入ろうとかいうことは、そういうものがあれば生活保護は受けられなくなるし、そういうものがあれば生活保護がマイナスになっていくということで、どんどん、まあここまで来たんだからしようがないや、後はどうせ生活保護なんだからちょっとぐらい努力してもしようがないやというインセンティブが残念ながら今の制度では働いてしまいます。
 しかし、ミーンズテストは行わずに、きちっと、例えば一生の間無収入であった人でも権利としてこういう年金が受け取れるんだ、そういう中であれば、ほんのちょっとでも努力をして老後をより安定させるために頑張ろうという自助努力が、まさにミーンズテストなどがないからこそ私は働くのではないか。自助を促すという観点からも、できるだけ生活保護という部分を小さくしていくことの可能な制度を組み立てていく。
 我々は、基本的には高齢者についてのお話だけさせていただいていますが、同じような発想の中で、若年障害者の皆さんについてどうするのかということについても同じような理屈立てで同じような組み立てをしていって、生活保護的な、本当に全部チェックして、貧しいからここまでは最低限上げますよではなくて、自分が加わっている共助、助け合いの仕組みの中で、その参加者として加わっているからこそこれぐらいの給付は受けられるんだという権利性を持ったものとして、一番最低部分のところを確保していくということは望ましいことではないか、こんなふうに思っています。

 枝野氏は過去にも「改憲私案」を発表していたが、共産党との共闘に配慮して後に撤回をしている。ようするに枝野幸男という政治家は自分の信念すらも都合によって撤回したり曲げたりするのだ。今回の菅氏の発言を批判したのも、安易なポジショントークであり、自分の過去の発言や考えなど平気で覆してしまうのだ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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