血統昆虫は家畜か?


非常に興味深いブログ記事を読んだ。

どしたの?クロエ:馬鹿だけど考えてみたシリーズ
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皆さんはどう感じましたか?
個人的には物議を醸す可能性のある記事は好意的に見ています。
昆虫業界は物議を避ける人、物議を避けさせる自称大物が多い業界でもあります。
特にコンプライアンスやモラルに関する記事は「つまらない人」「融通の利かない人」のレッテルを貼られがちです。
ヤクザ・密輸などダーティーなイメージを好む幼稚な人も多く、そういった類の人は科学的実証よりも尊師の言葉を重要視しがちです。
最初はさも科学的な事を言っていますが、実証の方法に話が及ぶと情熱・魂・根性・仲間という心情的に否定しにくい方向に論点をすりかえます。

と、まあこの業界の愚痴はこの辺にしておいて・・・

■本題「昆虫は累代過程で家畜になるか?」

答えはノーです。
あくまで昆虫愛好家としての見解です。
言葉の意味を追求すれば、確かに「家畜」と言えるかもしれません。
昆虫でも、カブト・クワガタ・スズムシなどは、趣味と養殖の境目が不明確であり、養殖の一面をとらえれば広義の「家畜」と言えるでしょう。
「どしたの?クロエ:馬鹿だけど考えてみたシリーズ」の記事中にある家畜の定義にも累代昆虫はほぼマッチしています。
しかしあえて記事に疑問を呈したい。
家畜の定義の4項目には愛玩・養殖も含まれている。
「家畜」と「畜産」を同義とすれば、畜産の目的は愛玩用・食用がほとんどであり、これをもって広義に家畜と言えるかもしれない。

問題はここから・・・

■遺伝的特徴と家畜の定義

記事の前半「家畜の定義」の解説は具体的かつ、社会的にも共通認識と言える。
しかし後半の「ヘラクレスにあてはめる」では若干抽象的になっている。
とくに4番の「野生個体とは明らかに区別しうる形態的(極太など)遺伝的(極太遺伝)特徴を有する個体へ変化する。」という所は解釈が難しい。
「形態的遺伝的特徴を有する」とは、ある単独の個体の特徴や「親に似る」といった不安定な遺伝をさしているのではなく、「ほぼ全ての個体に継続的(安定して)に同様の特徴が現われる」ことをさしているのではないだろうか。
これで初めて「遺伝的特徴」と「品種としての家畜化」を結ぶ付けることができると私は考える。
ようするに、「インブリードに限定して遺伝すること」と、同一品種と言える特徴を持った個体同士ならば「親が違っても同じ品種が生まれる」では畜産的にもステージの違う話で、前者は「家畜化の過程」でしかない。
私の知る限り、それぞれ別のブリーダーが同一品種を別系統で累代し、その双方の累代個体を掛け合わせたとき、例外なく同一品種が羽化するといったほど、顕著な特徴と強い遺伝的固定を持った品種はヘラクレスでは見受けられない。
これはあくまで実情をいっているのであって、不可能と言っている訳ではない。
亜種間交雑を繰り返し、新品種をつくることも可能である。

■蔑称としての「家畜」

記事についてもうひとつ疑問がある。
前半は「家畜」について客観的に定義が書かれているが、全体的には蔑称としての「家畜=畜生」のイメージで書かれている印象が拭えない。
これは遺伝的要素とは別次元で、ある個体をさして「好きか嫌いか」の感性の問題であり「嫌い」に対して「家畜」を当て嵌めているように思える。
他人が自己の感性で愛でる対象に、蔑称としての「家畜」をあてはめる事は私にはできない。
あくまで学術的に「家畜化」を議論する事は意義があると思うが、流れによっては「極太」へのアンチテーゼに偏った「思想」の批判にもなりかねない。
記事は非常に興味深く、昆虫飼育者について深く考えるきっかけとして秀逸な記事だと思う。
しかしこれを曲解して「アンチ極太」のワンフレーズ攻撃「家畜」とならないことを願う。

【結論】
商業的に昆虫の家畜化は可能であるが、蔑称としての「家畜」はあてはまらない。
交雑を嫌う愛好家レベルでの飼育過程で、意図せず家畜化することはない。
あくまで「愛でる」対象である。

参考記事:どしたの?クロエ:馬鹿だけど考えてみたシリーズ
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