文春は「記事と姿勢」で青山繁晴氏を本気で怒らせた


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壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書)
壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書)

30日発売の「週刊文春」にスクープとして以下の記事が掲載される。

自民党から参院選比例区に立候補した青山繁晴氏が、1997年12月31日に共同通信を退社した理由が「経費の私的流用」を指摘されたとする記事だ。
この記事に関して青山繁晴氏は激怒している。
記事の内容の否定のみならず、文春記者のジャーナリストとしての姿勢にまで怒りの矛先は向けられ、青山繁晴氏は既に法的手続きを開始したことを自身のブログで明かしている。

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文春は公職選挙法を嘲笑うのか?

現在、青山繁晴氏は参院選の真っ只中である。
公職の選挙中は候補者に関する記事が扱いにくい。
疑惑程度であったり、個人の証言程度では事実の証明がなされたとは言えず、記事を書いた側が罪に問われる可能性がある。
虚偽や名誉棄損にあたる記事を書くと、公職選挙法や刑法で罰せられるのだ。

(虚偽事項公表罪)
 当選を得させない目的をもって公職の候補者に関し虚偽の事実を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処することとされ(公職選挙法第235条第2項)、選挙権及び被選挙権が停止されます(公職選挙法第252条第1項・第2項)。

(名誉棄損罪)
 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処することとされています(刑法第230条第1項)。
 なお、公職の候補者に関する事実に係る場合、真実であることの証明があったときは罰しないこととされています(刑法第230条の2第3項)。
禁錮以上の刑に処せられた場合、選挙権及び被選挙権が停止されます(公職選挙法第11条第1項第2号・第3号)。
出典:総務省|インターネット選挙運動の解禁に関する情報((2)誹謗中傷・なりすまし対策)

しかし、公益性のある事実を報じる場合は例外として認められる。
先日、私が報じた以下の記事は、選挙中であっても事実と認められる証拠写真と動画を明示し、記事公開前に関係各所に事実確認を行うことで「公益性がある事実」と判断し公開している。


では、文春の記事はどうだろうか?
本誌はまだ確認できていないが、現在公開されている内容は正体不明の個人の証言に頼る記事で、客観的に見て真実と断定できそうな情報は無い。
文春の記事では以下のように記述されている。

青山氏に聞いた。

――ペルー取材時の経費が問題となって、共同通信を退職したのは事実ですか。

「事実です。当時、政治部の上層部が総務から『取材相手の官僚の名前を言え』と言われたので、僕は出来ないといって断って共同通信を辞めたんです。クビになったのではなく依願退職です」

――乗馬クラブの利用費が含まれていたのは事実か?

「それは本当です。情報をとるために、競馬場にある貴賓室に入る必要があった。ただ、その貴賓室に入るには、隣の乗馬クラブに入る必要があったんです」
出典:自民参院候補・青山繁晴氏が公私混同で退社の過去 | スクープ速報 – 週刊文春WEB

青山氏の証言部分は「事実です」から始まっているが、続く証言部分は資金の流用疑惑とは異なる回答だ。単にジャーナリストとして取材相手の氏名等は秘匿したという内容である。
乗馬クラブの部分も完全に疑惑を否定している。
結局、文頭の「事実です」という答えが何を示しているかが不明確で、文春記者の記事の構成には大いに疑問が残る。

青山繁晴氏は文春の取材に対し、不快感を露わにしている。

まさか日誌の名にふさわしく、信じられない選挙妨害に遭遇している。
 6月27日月曜の昼、東京・丸の内で遊説しているとき、週刊文春の記者、わりあい若手の男女二人がアポイントメント無しにやって来て、有権者がぼくに話しかけてくれている最中に「取材」を開始。
 それも選挙と一切関係なく、20年近く前の共同通信記者の時代についてだけ質問してくる。
 そしてその質問はすべて、事実に反する、捏造された「疑惑」なるものばかり。
(中略)
ぼくはすべての質問に対して全面否定しているのに、それをまともに確認もせず、あらかじめ書くつもりだった記事のまま出すということが、ばればれだ。
出典:青山繁晴の不屈戦記まさか日誌 その2 Fukutsu Record of Struggle & Masaka Diary 2|青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

両者の言い分は真っ向から対立している。
このレベルでは、公職の選挙中に記事公開はできない。記事にするならば、真実と証明できるレベルが求められるはずだが、文春の第一報を見る限りでは「週刊誌の噂」の域を脱していないように見える。

青山繁晴氏は選挙戦中であるが、すでに法的手続きを開始している。
余程の自信があるのだろう。いや、事実無根の中傷で選挙妨害されたことに対し、怒りのボルテージが頂点に達しているのだ。

さて、文春はどうでるのか?
些細な名誉棄損で訴えられることは日常茶飯事で、今回も多少の訴訟リスクは覚悟の上だったはず。しかし、青山繁晴氏の怒りは文春の予想をはるかに上回り、民事のみならず刑事まで視野に入れた闘争になってしまった。

記者出身のシンクタンク経営者が本気で怒っている。
文春記者は負け戦を覚悟して記事を書いたのか?
その負け戦で負う傷は、もう一度立ち上がれる浅い傷で済むのだろうか。

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