「避難呼びかけはPTSD誘発」増山麗奈(社民)がNHKを批判

マスコミ・報道

津波警報が発表された時に、避難する場所をわかりやすくするための津波避難標識

22日の早朝に発生した福島県沖地震では、NHKなど放送各局が緊急の避難を呼びかけた。
「東日本大震災を思い出してください」「逃げてください」「命を守る行動を心がけてください」

社民党の増山はこの避難の呼びかけと、事態の深刻さを伝える呼びかけはPTSDを誘発するので適切ではないと、とんでもない暴論でメディア批判を展開している。

朝のテレビ「東日本大震災を思い出してください」「逃げてください」「命を守る行動を心がけてください」
もちろん緊急行動が必要な事態だとは思うけれど

あの言葉で、東日本大震災の思い出が蘇り本当に辛くなった人いるのではないでしょうか

げんぱつ ほんとうに もうやめよう

増山 麗奈さんの投稿 2016年11月21日

「津波てんでんこ」を否定するのか?

震災の教訓「津波てんでんこ」

とにかく避難優先、津波の状況や規模を確認してからでは遅い。5年前に多数の死者をだしたことを教訓に、メディアが津波の怖さと予想の難しさを「東日本大震災を思い出してください」と表現するのは当然である。

増山はコメント欄でこうも言っている。
「そう思います 一番 避難が必要な福島の浜辺近くのかたがPTSD で、立ち上がれなくなったり嘔吐が止まらなくなり、逃げ遅れたらどうするのだ。」
その生半可な「配慮」で逃げ遅れる人がいる。

今回の地震では最大で1m40cmの津波が観測されているが、50cmでも人間は立っていることは不可能で、身体ごと波にのまれ流される。
堤防の決壊などがなく、5年前の悪夢のような事態は避けられたが、住民が津波を警戒して高台に一斉に避難したのは東日本大震災の記憶があったからだ。
「あの記憶を呼び覚ますとPTSDになるから」などといった悠長な戯言が住民を危険に晒す。実際に避難したお年寄りも「5年前を思い出し足がすくんだ。」とインタビューに答えているが、なぜこのお年寄りは立ち上がって避難できたのだろう。
それはあの記憶があったからだ。5年前の震災では津波てんでんこの訓練を受けていた岩手県釜石市内の小中学生は指示を待つことなく、一斉に避難を開始しながら他の住民にも避難を呼びかけ、保育園児のベビーカーを押し、お年寄りの手を引いて逃げた。これにより当日登校していた生徒は全員無事であった。
この「津波てんでんこ」は昔から津波の被害を経験していた先人から伝えらた「命てんでんこ」に由来している。
津波がきたら取るものもとりあえず、それぞれが自分の命を守るために高台に逃げろ、誰かを助けられなくとも責めはしない。そういう意味が込められている。

5年前の震災でも東北地方沿岸部の住民は一斉に避難したが、それでも多くの人が亡くなった。メディアも多くの反省点や改善を行い、一秒でも早い避難行動を伝える言葉も考えていたのだろう。
それが「東日本大震災を思い出してください」であり、テロップの「いますぐ逃げて」だったのだろう。

「津波てんでんこ」を否定するような増山麗奈の言説は人命軽視だ。
社民党はこの人物を即刻除名するか、適切な教育を行うべきだ。人の命を軽視するような人間を選挙に出馬させた罪は重い。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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