「美しすぎるカブトムシ図鑑」というグラビアがある


先日、本書の出版に関わった方からお話を伺う機会がありました。
本書出版に協力された方の思い、著者の思いを業界の端くれとして専門的に紹介してみたいと思います。


美しすぎるカブトムシ図鑑 (双葉社スーパームック)
まず、本書は専門的な図鑑ではありません。
美しすぎるカブトムシ図鑑」という名のグラビアです。
著者の野澤亘伸氏は数々のグラビアを手掛けるカメラマン。
まずは、野澤 亘伸氏が撮影したグラビア写真集の数々をご覧いただきたい。

野澤 亘伸さんの写真集いろいろ

どうでしょう、皆さんもいろいろな意味でお世話になっているはず。
今回、一流アイドルたちを押しのけて被写体になったのが「カブトムシ」さんです。全般的に♂ですが・・・。
グラビアと聞くと「大人向け」をイメージされる方もいるかもしれませんが、カブトムシ飼育の普及を目的につくられていますので、初心者や子供にも安心の一冊となっています。
かといって、児童書などにありがちなムシキングライクな薄っぺらい内容ではありません。
著者自身が熱心なカブトムシブリーダーであり、グラビアとして登場するカブトムシの種類は専門書に引けをとらないラインナップとなっている。
迫力あるグラビアで紹介される48種はダイナステス編・カルコソーマ編・東南アジア編・南米編・日本編・アフリカ編・メガソマ編という分類上の属と地域ごとに紹介。
迫力ある大型種や代表的な種だけでなく、ビロバヒロズノカブトなどマニアックな種まで紹介されています。

既存の昆虫誌ではお目にかかれない方々が登場

スペシャルインタビューでは、漫画家の“やくみつる”さん、グラビアアイドルの“熊田曜子”さんが登場。
このクラスの著名人はなかなか既存の昆虫誌ではお目にかかれません。
やくみつるさんは日本昆虫協会の理事も務める大の昆虫好き。
テレビでは辛口なコメンテーターとして活躍されていますが、昆虫についてじっくり語る機会もそうそうはないでしょう。
そんな鬱憤?を晴らすように、本書のインタビューでは堰を切ったように「昆虫」を語り、インタビュー部分だけで6ページという熱いロングインタビューとなっています。

やくみつるさんは昆虫愛好家として有名ですが、熊田曜子さんがクワガタムシの飼育経験があることはあまり知られていないでしょう。
グラビアだけでなくテレビでも活躍される熊田曜子さんに「昆虫について」インタビューできるのも、著者である野澤氏がカメラマンとして数々のグラビア・写真集を手掛けてきたからでしょう。
熊田曜子さんもインタビュアーが野澤氏ということもあってか、自身の体験談や本書のグラビア写真(カブトムシ)をプロ目線で語っています。

そして圧巻は女優の“大西結花”さんです。(スケ番刑事、風間三姉妹の長女)
実際にお父様と“ガチ採集”です。
テレビでありがちな、採集を舐めきったスタイルではありません。
アミを片手に、長袖・麦わら・首にタオル・首からムシカゴというフルコンプです。女優さんでここまでやってくれる人は他にはいないでしょう。
そして!なんと!彼女が幼少期のメインフィールドはあの聖地〇〇であることが本書で明かされます!
聖地とは何処なのか?それは本書を買ってのお楽しみということで。
ちょっとスタイルがマジすぎて笑えます。

カブトムシに魅せられた三人の大人

本書では業界の著名人のインタビューも掲載さている。抜かりない。
業界の雄「LUMBERJACK」の“松木鋭人”氏のビジネスの話は、この業界を知らない人にとっては、かなり刺激的。
一晩2000万とか・・・

むし社販売部店長の“飯島和彦”氏は短いながらも、これまた刺激的なエクアドルでのヘラクレス採集を語っています。
フジテレビ「有吉くんの正直さんぽ」で有吉弘行さんにヘラクレスを紹介していたあの方です。
むし社以外からの発行で、この方を登場させてしまう著者のこだわりはマニアならではですね。

そして、ヘラクレス飼育の世界でその名を知らぬ者はいない、「HirokA」のハンドルネームで活躍している“河野博史”氏のルポは是非、昆虫飼育へ偏見がある人にも見てほしい。
ブリードルーム・個体、ともに清潔に徹底管理されていることは有名な話だが、自作のヘラクレス用義足を作成し装着に成功しているのには驚いた。
これに関しては誰も文句のつけようのない技術と発想です。
正直、170mmのヘラクレスよりこの「義足」のほうが衝撃でした。
マチ針2本を神業的に曲げ加工し”ツメ”を再現しているあたりはセンスを感じる。
義足装着の写真はご本人のブログでも閲覧可能です。
義足余生とAマット完成間近です。 – HirokA D・H・H World – Yahoo!ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/hiroka_hera1007/31739181.html
この義足は、どの業界の方が見ても驚かれると思います。

本書の評価☆☆☆☆☆

本書に関しましては、私のようなイチャモン野郎が専門的に見ると「?」思われる箇所が散見されることは否定できません。
しかし、すべての人が専門的な知識を有する必要はありません。専門知識がなくとも十分楽しめる趣味でもあり、ネット上でも驚くほど愛好家の多い趣味、知識面でサポートをしてくれる人に困ることはありません。

どうしても大人としてカブトムシ飼育に踏み切れない方、この本をお子様に買ってあげてください。
子供を出しにすることはこの業界の常套手段です。
飼育経験10年以上のマニアでもいまだに「子どもが・・・」とかいう言い訳をするのは珍しくありません。もう、そのお子様が大人になっているというのに・・・

カブトムシ飼育の趣味人である一人のカメラマンが、本気でカブトムシを飼う大人たちとの交流の中で見聞きした内容を記し、昆虫関連書籍では今までにない「グラビア」として表現した異色の一冊です。
閉塞感が漂う昆虫業界に新たな「視点」を加える本書を
オススメの一冊とします。

美しすぎるカブトムシ図鑑 (双葉社スーパームック)

※プロローグ内で「当時の農林水産省は特定外来種の生体輸入を解禁した」との記述がありますが、ここでいう特定外来生物とは当時、日本国内で非有害の判定が出ていなかった生物のことを指しています。後に制定される特定外来生物法に関する特定外来生物ではありません。
※P.18 マヤシロカブトが、亜種としてヒルスオオカブトから2003年に新たに分類されたと記述されていますが、正確には「亜種を含む再分類」です。マヤシロカブトは亜種ではなく独立した種として分類されています。
マヤシロカブトの学名
Dynastes maya Hardy, 2003
ミヤシタシロカブトの学名
Dynastes miyashitai Yamaya, 2004
ヒルスシロカブトの学名
Dynastes hyllus hyllus (Chevrolat, 1843)
モロンシロカブトの学名(ヒルスの亜種)
Dynastes hyllus moroni Nagai, 2005
※本書で紹介される種の中には植物防疫法で輸入できないものが含まれています。これらの種は残念ながら過去に不法に持ち込まれた個体が、悪意のない第三者の手に渡り繁殖された個体です。取扱いにはご注意ください。

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