産経が報じない「マスコミ懲らしめを」自民勉強会での発言
自民党の若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」での発言内容が問題となっている。内容が事実なら自民党は該当議員を処分するべき。
出席議員の発言は以下のようなもの。
「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい」
これはマスコミから総スカンを食らうこと必至で、各社がこれを報じた。
「経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASH6T5W6FH6TUTFK00X.html
自民党:安保法案で報道批判続出…改憲派の勉強会 – 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000m010122000c.html
百田尚樹氏「沖縄の2つの新聞はつぶさないと」発言 – 日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/news/1497679.html
しかし、産経新聞だけは違う内容で報じちゃってます。
これは安倍政権の御用新聞と言われても仕方がない。
問題発言を報じない産経の記事
先程紹介した各社の記事に対し、産経新聞だけはなにも無かったような、ほのぼのニュースとしてサラリと伝えている。
安倍首相支持の勉強会「文化芸術懇話会」が発足 – 産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/150625/plt1506250043-n1.html
新勉強会は「文化芸術懇話会」。設立趣意書によると、芸術家との意見交換を通じ「心を打つ『政策芸術』を立案し、実行する知恵と力を習得すること」を目的としている。
代表に就任した木原稔党青年局長は会合後、記者団に「党所属国会議員として、党や政府が進めようとしていることを後押しするのは当然だ」と強調。総裁選に向け、首相の「応援団」として活動するとみられる。
ニュアンスが肯定的で、問題とされる発言は書かれていません。
しかし、これでは御用新聞とバレてしまう。(もうバレてる)
そこで今朝、作家の百田直樹さんの首を差し出すことにしました。
百田氏「沖縄2紙を潰さねば」 「どこかの島が中国に取られれば、目を覚ますはず」とも – 産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/news/150626/plt1506260009-n1.html
といっても百田氏の発言内容を批判はしていません。
産経としては百田氏と同じ考えなんでしょう。考える事は自由で大切なことですが、いくらなんでもトンデモ発言。
この自民議員の勘違い暴走発言については、池田信夫さんが的確に指摘。
百田さんとか加藤勝信とか、またいつものメンバー。こういう連中がかえって古賀さんの被害妄想を裏づけてしまう。 https://t.co/vd75TsBWeN
— 池田信夫 (@ikedanob) June 25, 2015
自民党は内部の引き締めどころか再構築しないと、もうぶっ壊れてますよ。
記者クラブの会見独占が招いた発言
この発言には各社が怒り心頭でしょう。
ですが、その怒っている朝日新聞も毎日新聞も記者クラブメディアとして、記者会見を独占的に報じる権利を持っている。フリーランスは記者会見場に入ることすら許されないのが通例。
このことは畠山理仁氏の著書が、面白く分かりやすいのでオススメ。
自民党議員にしてみれば、「会見場を独占させてやってるんだから、うまいこと報じろよ」と言ったところなのでしょう。
フリーランスはしがらみが無いので何を書くかわからない。だから記者クラブは産経さんを見習って安倍政権応援記事を書きましょー!ってなことです。
そもそも「経団連にはたらきかけ」と言っても、アイツ等はなんの権利もないのに政治に口を挟む金持ちおじいちゃん達でしかない。いくら自民党が圧力かけたって儲からない話に乗ってくることはないでしょう。