武藤貴也という逸材をマスコミが放っておくはずがない

マスコミ・報道

週刊文春 8月27日号[雑誌]
写真:週刊文春 8月27日号[雑誌]

話題沸騰でマスコミのオモチャと化している武藤貴也議員(いまのところ)。
未公開株を巡る金銭トラブルは政治家として致命的なダメージとなり、釈明会見も何を言ってるか意味不明。マスコミにしてみれば、某県議のように号泣するのを期待していたのだろうが、面白みに欠ける会見となり、各メディアは疑惑を報じた「週刊文春記者締め出し」を批判する内容が多い。

本当に文春が締め出されたのか?

「締め出し」については弁護士ドットコムでは以下のように記事にされている。
武藤貴也議員「釈明会見」で怒号――金銭トラブル報じた「週刊文春記者」を閉め出し|弁護士ドットコムニュース
このタイトルにはいささか疑問があり、記事の内容とマッチしていないように思える。記事の中では「この会見に出席できたのは、自民党の記者クラブと武藤議員の地元である滋賀県の県政記者クラブに所属している記者だけ」となっている。
ようするに、疑惑を最初に報じた週刊文春だけが出席できなかったわけではなく、他の雑誌記者やネットメディアも会見には出席できていない。
こういった事態は特に珍しいことではなく、省庁や大臣の会見でも、記者クラブ以外は会見場に入れないというのは常態化している。実際に会見に出席できた記者クラブの面々が真っ向からこれを批判できないのは当然で、27日朝放送のフジテレビ「特ダネ!」でも記者クラブだから出席できたということには触れていない。あたかも今回が異例のような報じ方であった。
こういった、大手メディアで組織する「記者クラブ」が政府等の会見を独占しているという問題は、フリーランスライターの畠山理仁さんが、その苦労の日々を著書で克明に記しているので参考にしていただきたい。


無論、武藤議員が雑誌記者を避けたというのは否定できないことで、省庁や大臣の行う公式な会見でないなら、武藤議員個人の判断で記者クラブ以外のメディアを会見場に入れることはできたはずだ。特に文春は関係者とのコンタクトがとれるので、会見で都合の悪い暴露質問をぶつけてくる可能性もあり、記者クラ非加盟を言い訳にして「締め出した」思われても仕方がない。
これ関して、ジャーナリストの江川紹子さんが以下のように言及している。


ごもっともだ。逆に混乱を招いている。そして「逃げた」という悪い印象を自ら演出してしまっている。

右寄りの議員は叩かれどき

この武藤貴也議員、ついにはこんなスーパーゴシップ的な疑惑を報じられている。
武藤貴也議員の“未成年買春”を相手男性が告白 | スクープ速報 – 週刊文春WEB
これが事実かどうかは別として、もう完全にマスコミの追い込みがかかっていると言えるでしょう。
未公開株の金銭トラブルに関しても、貸した金を返せないような人間に、株の儲け話を持ち掛けるという不可解極まりない内容。しかも、議員である自分が関わっていることが知れれば問題となるという認識があったのだから完全にアウト。

ここまで追い詰められる武藤議員。では、追い詰められるきっかけはなんだったんでしょう?そう、アレです。SEALDs(シールズ)批判です。
時期的のも自民議員が触れてはいけない地雷を踏んだのです。
私個人としては、SEALDs(シールズ)は共産党系であることを隠して若者を青田刈りする組織だと思っているし、言ってることも無茶苦茶だと思う。
参考:SEALDs(シールズ)の粛清がこわくてふるえる。ブロック祭り開催中!
ただ、安保法案に反対する組織を自民党議員が批判すると、そりゃ騒ぎになりますよ。不用意で考えが浅いとしか言いようがない。
言ってる内容については、さほど問題ではないのだが時期と表現が不味い。
マスコミでは「戦争に行きたくないという考えは極めて利己的」と発言したと報じられているが、実際のツイートは以下の通り。


ほとんどのマスコミがこの一連のツイートの前後を報じず、問題となったツイートの表現も「だって・じゃん」を削除改変して報じている。
おそらく武藤議員は、安保法案を「徴兵」と決めつけ、自らの政治主張にそぐわない若者は徴兵されるようなデマや、実際に他国から攻撃を受けた際に前線に立つ自衛隊員の命を軽視するような主張に対し「極めて利己的」と言いたかったのだろう。
実際にSEALDs(シールズ)は「デモはカッコイイ」などという極めて利己的な考えで若者を集めているし、「だって・じゃん」を多用している。
ただ、武藤議員の表現と文脈がイマイチでマスコミの餌食になるのも当然といえば当然。思想的にも若干ネトウヨ的な部分が滲み出ているから仕方がない。

まあ、この武藤貴也という議員はどうしようもないレベルまで落ちてるし、そもそも最初から救いようのない人間だったのかもしれない。
とは言え、こういうエキセントリックな人間を見つけては追い込む、マスコミの扇動報道を鵜呑みにするのも如何なものかと。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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