安保法制廃止は自民党に求められ、共産党には求められていない

政治・社会

夜の国会議事堂

昨年から国会前で度々「安保法案反対」「アベ政治を許さない」と大騒ぎ。
共産党やSEALDsらは「これだけの国民が怒っている!退陣しろ!」「選挙で落選させる!」と息巻いていたが、先の参院選では自民・公明が圧勝している。
都知事選では自民党の反対を押し切って立候補した小池百合子氏が当選、次点は自民党推薦の増田寛也氏であった。
野党共闘で安保法制反対を旗印に戦った鳥越氏は惨敗。

あの、国会前の熱狂はなんだったんだ?

答えは意外に簡単なところにある。
安保法制に反対する一般市民は別に、共産党に政権とらせて廃止にしてもらおうとは思っていない。自民党に「どうにかしろ!」と怒っているのだ。
どうにかできそうなのは自民党なので、自民党に票を投じるのだ。
「アベ政治を許さない」とは言ったが、共産党政権誕生を望んでいるとは誰も言っていないのだ。

安保法制反対でも共産党には票を入れない

共産党員や熱心な支持者は、安保法制反対イコール野党共闘の票田だと勘違いする傾向にある。
安保法制に反対するデモなどを主催する「SEALDs」らは、共産党の支援を受けており、各地で活動する類似団体も共産党の下部組織である「日本民主青年同盟(民青)」のメンバーらで構成されている。

これらの活動に熱心な共産党関係者は当然、共産党に投票する。
しかし、デモに参加する「一般市民」は、選挙情勢を分析する際に「共産党支持層」として分類されるが、党員ではないので投票先はそれぞれ異なる。
都知事選においてもデータとしてそれが証明されている。

鳥越俊太郎氏を推薦した民進党支持層では49・1%が鳥越氏に投票したが、39.
.3%は小池氏に投票している。共産党支持層では68.5%が鳥越氏に投票したが、17.3%が小池氏に投票。

ここで言う、共産党支持層というのが肝である。
支持層とは党員やその関係者だけではない。
共産党党員や民青の関係者は凝り固まって『絶対的共産支持』であるが、その他のデモ参加者は安保法制以外の政策も考えて都度判断して投票する。
活動に参加して共産党支持と回答はするが、経済政策などを踏まえると「渋々自民」という人も含まれる。デモ参加者には民進党支持者も多く、それらの人たちまで含めて「共産党支持」の勢いと分析すると情勢を読み誤るのだ。
はっきり言って、ファッション感覚でデモに参加し「安保法制反対」だの「アベ政治を許さない」と騒いでいる人が大多数であるという事だ。

いざ選挙となると現実を見据え、共産主義など選択はしないのだ。
民進党支持層も「安保法制反対」などと騒いで入るが、民進党内部には保守系の議員も多く、自民党と天秤にかけながら投票する人が多い。

国会前の熱狂は、ファッション感覚でのイベントであり、隠れ自民党支持者が多く参加していたということが証明されたと言ってよいだろう。
安保法制の見直しや廃止の声も、政権担当能力のない共産党には向けられておらず、自民党での修正が求められているのだ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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