ゴケグモ属全種が特定外来生物に指定される

いきもの関連

セアカゴケグモ

写真:セアカゴケグモ(環境省HPより)

21日、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定され、ゴケグモ属全種(在来生物であるアカオビゴケグモを除く)が特定外来生物に指定されました。
本件に係わる意見募集(パブリックコメント)を7月10日(金)から8月10日(月)まで募集したが意見の提出は無かったとのこと。
政令は平成27年10月1日(木)から施行される。

ゴケグモ属全種指定の流れ

未判定外来生物であるラトロデクトゥス属(ゴケグモ属)のツヤクロゴケグモを、研究目的で輸入しようという届出があり、平成27年5月13日(水)に専門家グループ会合が開かれ検討が行われた。
会合では現在、特定外来生物に指定されているハイイロゴケグモ、セアカゴケグモ、クロゴケグモ、ジュウサンボシゴケグモと同様に、ゴケグモ属全種が同様の毒性また生態特性を持っていることから「人の生命・身体に被害を及ぼすおそれがある生物として特定外来生物に指定するべきである」という結論に至った。

・評価の詳細

種名

ラトロデクトゥス属(ゴケグモ属 )Latrodectus sppに属する種のうちエレガンス(アカオビゴケグモ)L. elegans以外のもの

評価の理由

・α-ラトロトキシンを有するゴケグモ属による刺咬により、局所の疼痛、激しい筋 肉痛や筋痙攣、筋硬直、嘔吐、血圧上昇、呼吸困難などの症状を引き起こす。
・通常は数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがある。
 重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。
・コンクリート建造物や器物の窪みや穴、裏側、隙間、管渠などに営巣し、人間の生活環境周辺に生息が可能である。

出典:特定外来生物等専門家会合により特定外来生物の指定対象とすることが適当とされた外来生物 [PDF65KB]

参考資料:環境省 第9回特定外来生物等分類群専門家グループ会合(昆虫類等陸生節足動物)議事概要

報道発表資料:環境省_(お知らせ)「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令」について

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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