東京で奇形生物が増えている?デマで風評被害を拡大させるな!

政治・社会

2011年の東日本大震災で事故を起こした後の、鉄骨がむき出しになった福島第一原子力発電所(1~4号機)

また放射能デマか・・・
東京都で奇形生物が増えているという真偽不明な情報に、放射能の影響というデマがセットになって拡散されている。
ネタ元はあるドキュメンタリー映画の告知記事。しかも東スポだ。

はっきり言っておく、原発事故に対する不安をネタにした悪質な映画宣伝である。
根拠も示さず、素人が見たら不安になるような写真を使い注目を集めようというやり方は福島県への風評被害を助長するだけだ。
根拠を示せと言われて「映画見てください」という古典的な袋とじ商法はもう飽きた。
奇形とされる写真も、昆虫に限らず生物に詳しい人が見れば「普通」の写真である。奇形奇形と騒ぐ「反原発」と言えば岩上安身のIWJが有名だが、どうやらこの映画を撮った人は山本太郎のお友達らしい。

野生生物の奇形は珍しくない

私自身としては原発事故の生物に対する影響は注視する必要があると考える。
しかし、原発事故の影響と決定づけるような科学的根拠のある情報は皆無であり、原発事故前から普通に見られらた不全や奇形をかき集めて騒いでいるデマだけが目立っている。
有名なデマで「カブトムシの奇形」というのがあるが、ちょっと飼育経験がある人が見れば珍しくもない羽化不全や、多産である昆虫なら一定数出現する奇形で、原発事故の影響を疑う人からの報告数が増えただけで実際の発生率は事故前と変わらないというものだ。
福島原発事故の翌年には、「カブトムシの奇形が多発」という放射能デマが流行したが、私が写真を確認したところ飼育環境が劣悪なことに起因する単なる羽化不全であり、ツイッターに写真をアップした本人が事実誤認であることを認めた事例もある。

自然界では奇形や不全は珍しいことでなく頻発しているが、十分な活動ができない個体はすぐに死んでしまうか天敵に捕食されてしまうので人間の目に触れることは極端に少ない。それでも自然観察や採集を行う者ならば稀に目にすることもあった。
しかし、原発事故以降は不安になった人が奇形や不全の写真をSNSにアップしたり、マスコミに持ち込むことが多くなり、それがあたかも「奇形が増えている」という印象に繋がった。
昆虫や両生類は孵化から生体に至るまでに姿を変える「変態」を行うため、奇形や不全が発生するリスクは哺乳類よりも高まる。そういったことは動物ジャーナリストならば知って当然であるが、反原発という政治的な主張のために「奇形・不全」を原発の影響であるかのような言説はいかがなものだろうか?

やっぱり出てきた山本太郎と長妻昭

こうやって、何でもかんでも「フクシマ」のせいにしたがる人はだいたいあっちの方々です。フェイスブックを見てみると、やっぱり出てきた山本太郎(生活の党)と長妻昭(民進党)、とくに説明はしません。
以下の二枚の写真で十分でしょう。

佐藤 榮記さんの投稿 2016年1月16日

佐藤 榮記さんの投稿 2015年9月19日

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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