横田早紀江さん「韓国大統領は北朝鮮に騙されないで」安倍首相と金永南との会話については「ありがたい」

政治・社会

横田早紀江さん「韓国大統領は北朝鮮に騙されないで」安倍首相と金永南との会話については「ありがたい」

北朝鮮による拉致被害者家族の横田早紀江さんは、都内で開かれた集会に出席し、平昌五輪で南北融和を強調し北朝鮮に異例の優遇を行っている韓国の文在寅大統領に対し「本当にだまされないでほしいと思っております」と述べた。そのうえで「自分たちが年を取るのと同時に北朝鮮に拉致された被害者も50代、60代になっている。早く、日本で自由な生活をさせてあげたい」とも述べた。
参考:“融和”ムードに横田早紀江さん「北朝鮮にだまされないで」 TBS NEWS

一方、安倍首相が平昌で北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長と会話し、拉致問題の早期解決を求めたことに関して10日「大きなこと。初めてそこに話ができたのは、道が少しでも開かれている、ありがたい。チャンスを生かしてほしい」と感謝のコメントを述べている。
参考:横田 早紀江さん「チャンス生かして」(FNN)

進展しない拉致問題と南北融和

韓国の文在寅大統領は、平昌五輪を最大限に政治利用し、自身が推し進める「南北融和路線」を強調している。これに対して横田早紀江さんは、

「(北朝鮮は)ものすごく上手に本当に巧みに行動しながら計画を立てて、ピョンチャン五輪の中に上手に自分の国をアピールしながら、向こうを取り込んでいくような形で。韓国の大統領の考え方がちょっと揺らいでいるような感じに見えて。本当にだまされないでほしいと思っております」

と、韓国が巧みに北朝鮮に取り込まれていくことを懸念している。
北朝鮮による韓国人の拉致被害者は日本の数十倍とも言われており、拉致問題解決に関しては韓国とも強調して北朝鮮へ圧力をかける必要がある。だが、文在寅大統領の融和路線は、あらゆる北朝鮮の悪行を容認しかねないほどに相手に取り込まれつつある。この関係性のまま、北朝鮮による拉致被害者を取り戻す交渉ができるとは到底思えない。

一方で、横田早紀江さんは、安倍首相が平昌で金永南最高人民会議常任委員長と会話することができたことに対しては、感謝と期待を寄せている。北朝鮮のナンバー2と安倍首相が直接接触したことの意義は大きく、金正恩氏に直接伝わる可能性は極めて高い。
自民党内では安倍首相の平昌五輪開会式出席に関し「誤ったメッセージを伝える」として、出席を止めようとする動きもあったが、膠着する拉致問題において安倍首相が金永南氏に解決へのメッセージを伝えるという成果を上げている。これを機に北朝鮮側からのレスポンスがあれば尚良いのだが、相手からの反応に期待する前に、日本政府にはさらに踏み込んだ対応を望みたい。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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