大阪W選挙でフェイクニュース「小西候補が背を向けて頬杖をつく」←モニターを覗き込んだ瞬間を切り取り

拡散されたネット記事
21日に告示された大阪府知事選挙に立候補した小西禎一氏(自民・公明党府本部など推薦)が、同じく大阪府知事選に立候補している吉村洋文氏(大阪維新の会公認)との討論中、背を向けてふてくされたというネット記事が拡散されている。
吉村氏にデマを指摘され、背を向けて頬杖をつく小西氏 → ネット「駄々っ子みたい(笑)」「こりゃ勝負あった」(※動画)https://t.co/Uw3oP6uecP
— Share News Japan (@sharenewsjapan) March 21, 2019
【大阪W選挙】大阪府知事選挙 吉村候補にデマを指摘され、ふてくされる小西候補~ネットの反応「嘘がばれて背中向けるって、子供か!」「吉村候補の引き立て役になってるwww」「大阪府民は全員この映像を見た方が良い」 https://t.co/0UyMyMfdy7
— アノニマス ポスト (@anonymous201504) March 22, 2019
【大阪府知事選挙】間違いを指摘された小西禎一候補、ふてくされてしまう | netgeek https://t.co/tUo069v5yH pic.twitter.com/4CtkaSGYMt
— netgeek (@netgeek_0915) March 22, 2019
すでにネットでは多くの指摘がなされているが、実際の放送内容とは異なる説明を付け加えたフェイク記事である。放送の全編を確認すると、小西候補は斜め後方のモニターを確認するために振り返っており、その一瞬を切り取ったもので、ふてくされたりしたような言動や表情も一切確認できない。
検証 スタジオの配置から真実が見える
以下に番組動画っがアップされているが、ネット記事で拡散されたのは開始から41分10秒からの10秒間の切り取りである。しかもSNSへ投稿した人物は「ふてくされ」などという趣旨の文言は記述していない。その10秒前の41分00秒から20秒間を確認するだけで、いかに悪質な印象操作がネット記事で行われたかわかるはずだ。
小西候補とモニターの位置関係からして、ふてくされて吉村候補に背を向けたのではなくモニターを確認しながら話しを聞いているのは明白である。
また、当日のスタジオでは司会者の他に2名のコメンテーターも参加しており、位置関係的に小西候補は吉村候補に背を向けざるをえない場面が多かった。吉村候補もコメンテーターの方を向いて話している場面があるが、位置の関係上で小西候補の背中を見るような形になっている。
以上のように、これは一般アカウントがたまたま投稿した10秒間の動画に、Share News Japanが事実と異なるタイトルをつけて拡散したものである。これに追随する形でアノニマスポストが「ネットの反応」としてデマを付け加え再拡散、ネットギークはそれを独自記事であるかのように偽装するため、動画を自身のアカウントに再投稿している。
もし、これが維新の応援になると思っているのなら、それは逆だろう。公職の選挙中に流されたデマはすぐに検証され、そのデマがどちらに利するものであったかが問題となる。これらのデマは、記事の公開後にすぐに指摘がなされているが、それでも訂正は行われず拡散を続けている。
こういった行為は両陣営にとって迷惑な話で、公平公正な選挙を害するだけだ。
関連:動画!足立康史議員「共産党は国と皇室を破壊する」小池書記局長の「維新の都構想は自治体を破壊」に反論
関連:公選法違反?共産党市議が「本番リハーサル」と称し事前運動か、過去には北朝鮮親善の集いで女性と腕組み