食い違う朝日新聞「首相案件」報道、中村知事「記録文書ではなく個人の備忘録」朝日「県作成の記録文書」

政治・社会

食い違う朝日新聞「首相案件」報道、中村知事「文書ではなく個人の備忘録」朝日「説明のための配布文書」

朝日新聞が確認したとする「首相案件」と記された面会記録に関し、10日に愛媛県の中村時弘知事が会見を行い経緯と調査結果を説明した。
中村知事は件の書面について「記録文書ではなく、個人が口頭説明のための備忘録として書いたメモ」と説明し、管理された文書ではない事を明かした。TBSでは会見を中継していたが、中村知事が管理文書であることを否定したところで中継を突然遮断、カメラがスタジオに戻り「よくわからない」「もう一度、時系列を確かめないと」と出演者一同は微妙なコメントしかできなかった。

朝日新聞の報道では「愛媛県が作成したとされる記録文書」「政府関係者に渡っていた文書を朝日新聞が確認」とし、愛媛県の関係者談として「加計学園の誘致交渉を進める中、国への要望を行う過程で、様々な国の関係部署に状況を説明するため、配布した文書である可能性は否定できない」と記録文書であることを強調していた。

首相案件は国家戦略特区のこと?

朝日新聞の報道と、愛媛県の調査結果は食い違っている。記録文書と備忘録では大きく意味が異なるうえ、記録文書なら朝日新聞が入手できる可能性もあるが、個人の備忘録であった場合は合法的に入手することが難しい。
一方で、これをもって愛媛県の職員と学園幹部が柳瀬唯夫首相秘書官(当時)らと面会したということが確定したとも言える。柳瀬氏は会った事すら記憶になく「首相案件」と発言する可能性も否定している。少なくとも柳瀬氏が窮地に追い込まれたのは間違いない。

朝日新聞の報道と愛媛県の調査結果で一致する部分で重要なのは「首相案件」という文言だ。この文言を愛媛県職員が備忘録に記載したことは間違いなく、その意味が問われることになる。
時系列では、面会の日付は2015年4月2日である。これは国家戦略特区で加計学園が獣医学部新設に名乗りを上げる2か月前であり、これを「加計ありき」と疑う報道が大勢を占めている。しかし、国家戦略特区の座長は安倍首相であり、柳瀬氏が国家戦略特区のことを「首相案件」ととれるような表現で説明した可能性も高い。
また、朝日新聞は確認した書類の一部だけを公開し、肝心の1枚目の大半を隠している。1枚目と思われる書類には「報告・伺」と頭に記載されており、これが保存する義務の無い備忘録であったとしても、上司に伺いを立てたうえで、後に正式な文書が作成され報告がなされた可能性もある。
食い違う朝日新聞「首相案件」報道、中村知事「文書ではなく個人の備忘録」朝日「説明のための配布文書」

朝日新聞は、政権や関係者が否定しても情報を小出しにすることで、政権を追い詰めようという算段かも知れない。後出しジャンケンで潰していくのは文春などが使う常套手段でもある。
※追記
 朝日新聞が全文公開、内容のほとんどが伝聞だった模様

余談であるが、TBSの夕方のニュースに毎日新聞の与良正男氏が出演している。加計学園の話題になると歯切れが悪く、今日も声が震えていた。それもそうだ、毎日新聞は当初、加計学園を歓迎する記事を書いており、与良正男氏は加計学園で講演も行っているのだから。
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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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