辺野古は関係ない?元漁協組合長「戦前から漁業やってるがジュゴンは見たことない」ダイナマイト漁で激減
絶滅の危険性が高い「ジュゴン」の死骸が沖縄本島北部の今帰仁村の沖合に見つかった件で、以前まで今帰仁漁業組合長を務めていた男性が重要な証言をしている。
この元組合長によると、戦前から70年以上漁業をしているがジュゴンを見たのはこれが初めてだというのだ。名護市辺野古の基地移設工事の影響とする声が上がっているが、辺野古の埋め立てに関係なく、戦前にはすでにジュゴンの姿は見られなくなっていたのだ。
漁師の平良正男さん「戦前から70年以上漁業をしているがジュゴンを見たのはこれが初めてだ。ジュゴンの食糧となる辺野古の藻場が工事でダメになったのでこの西海岸まで餌を探し、命が果てたのだと思う。私は辺野古の新基地工事がジュゴンの命を奪ったとみている」と話していた https://t.co/FeOXneBdi1
— 香西かつ介 日本共産党・東京3区(品川区・島嶼)予定候補 (@kouzai2007) March 20, 2019
それもそのはずです。沖縄では明治時代に「ダイナマイト漁」という大胆な漁法が盛んであったためジュゴンも乱獲されていたからだ。明治35年にダイナマイト漁が禁止された後もジュゴンは密漁され戦後まで乱獲は続き、やがてジュゴンの目撃例すらなくなっていたのだ。
戦前のダイナマイト漁もアベのせい?
この元組合長は「ジュゴンの食糧となる辺野古の藻場が工事でダメになったのでこの西海岸まで餌を探し、命が果てたのだと思う。」と証言しているが、これに関してもジュゴンを保護するための観察で、以前からこの海域の生息が確認されおり否定されている。
画像:死骸発見現場と生息確認ポイント(青)
出典:沖縄本島・古宇利島周辺で生息のジュゴンか 運天漁港に死骸漂着 | 沖縄タイムス+プラス
そもそも死骸が見つかった場所は、辺野古とは本島を挟んで反対側である。直線距離で10kmしか離れていないという人もいるが、陸地をピチピチと跳ねて移動しているのを見た者はいない。
沖縄県によると、ダイナマイト漁は戦後の食糧難の際にも行われていたという。
出典:「ジュゴンのはなし 沖縄のジュゴン」(第2版)
これで、安倍政権のせいでジュゴンが死んだというのは無理があり過ぎる。
関連:鳩山由紀夫さんと立憲民主議員、ジュゴンの死因を「辺野古工事の影響」←辺野古とは反対側の海なんだけど
関連:辺野古中止のホワイトハウス請願「返事の来ない放置サイト、実体はない」三宅洋平のブログに物議