徹底解説!政府が朝鮮総連を破防法に基づく調査対象団体と閣議決定→ただし「適用団体に」はフェイクニュースである


徹底解説!政府が朝鮮総連を破防法に基づく調査対象団体と閣議決定→ただし「適用団体に」はフェイクニュースである

公安調査庁「内外情勢の回顧と展望(平成31年1月)」

 保守速報とShareNewsJapanが「朝鮮総連が破防法適用団体に閣議決定」という記事を配信している。しかし、出典元として提示された時事通信社の記事にそのような記述はなく、政府の答弁もこれまでの認識と変わらず「破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」とされ、破壊活動防止法が適用されたという事実はない。
参考:【パヨク悲報】朝鮮総連、暴力活動の恐れがある破防法適用団体に 政府、閣議決定 | 保守速報
参考:政府、朝鮮総連を暴力活動の恐れがある破防法適用団体に閣議決定 | ShareNewsJapan
参考:朝鮮総連「破壊活動の恐れ」=拉致関与も-政府、答弁書を閣議決定:時事ドットコム

 団体として破壊活動防止法の適用団体は存在せず、実際に無差別殺人テロを行ったオウム真理教とその後継団体ですら指定されていない。ただし、公安調査庁は適用していない団体でも「暴力主義的破壊活動を行う恐れがある」として日本共産党や在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)を継続的に調査している。これがいわゆる「破防法に基づく調査対象団体」と呼ばれるもので、過去にも政府に対して同様の質問主意書が提出され同じ回答が政府答弁として閣議決定されている。

 朝鮮総連や日本共産党が「破防法に基づく調査対象団体」という事実があるにも関わらず、それを「破防法適用団体」と間違った表現をすれば「差別だ、デマだ」という反論のきっかけを相手に与えることになってしまう。

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平成17年には公安調査庁が調査状況を公表

 保守速報らのフェイクニュースを鵜呑みにして「やっと指定された」などとネットは大騒ぎだが、調査対象団体であることを確認する閣議決定は平成19年、当時衆院議員だった河村たかし現・名古屋市長の質問主意書に対するものが初出と思われ「朝鮮総聯は、破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)に基づく調査対象団体である。」との政府答弁がなされている。
出典:(魚拓)衆議院議員河村たかし君提出公安調査庁に関する質問に対する答弁書

 また、平成17年1月公表の公安調査庁「 内外情勢の回顧と展望」では、「第2 平成16年の国際情勢」のなかで「既存体制・路線に固執する朝鮮総聯」として調査の報告がなされている。
出典:内外情勢の回顧と展望(平成17年1月) | 公安調査庁

 よって「新たに指定された」「調査対象団体になった」という事実はなく、戦後に起きた騒擾事件などから継続的に調査の対象とされているというのが正しい認識である。

平成31年公表分でも「金委員長の偉大性を宣伝」と危惧

 最新の調査状況を記した「内外情勢の回顧と展望(平成31年1月)」でも朝鮮総連に活動状況が報告されている。その中で公安調査庁は「 1- 4 許宗萬議長体制が継続,朝鮮半島情勢の変化を背景に組織活性化を図る朝鮮総聯」というタイトルで、朝鮮総連が「突破戦」と称して組織を強化し活性化していることや、北朝鮮の金委員長を崇拝してることを指摘している。

金正恩党委員長の活動「加速化」指示を掲げ,北朝鮮の政権樹立70周年祝賀活動などに取り組み

 朝鮮総聯は,金党委員長が第24回全体大会に宛てた祝賀文で「愛国愛族進軍の加速化」を指示したことを受けて,許議長が7月に招集した地方本部委員長会議において,祝賀文に提示された課題の「貫徹」を訴え,北朝鮮の政権樹立70周年(9月)を「高い政治的熱意と活動成果で輝かせる」ことを目的に,9月までの間を「革新運動」と称する集中運動期間と定め,全組織が同運動に取り組むよう指示した。同指示に基づき,各地方組織は,「革新運動」期間中,金党委員長の「偉大性」学習・宣伝活動などに取り組んだ。
 また,朝鮮総聯は,北朝鮮の政権樹立70周年に際して「慶祝宴会」や「中央大会」などの祝賀行事を開催したほか,夫永旭総聯大阪府本部委員長を団長とする「在日本朝鮮人祝賀団」を始め,六つの代表団を北朝鮮に派遣した。これに対し,北朝鮮側は,「金正恩国務委員会委員長」名義の祝賀文を中央大会に送付したり,平壌で開催された祝賀行事で夫永旭祝賀団団長をひな壇に着座させるなどの対応で応えた。
出典:「内外情勢の回顧と展望(平成31年1月)」国外情勢

 朝鮮総連は在日本であるが、公安調査庁では北朝鮮の動きとして「国外情勢」の項目で報告している。日本共産党などは「国内情勢」で報告されていることから話題に上りやすいが、国外情勢は見落とされているのかも知れない。

正しい認識で危険性を指摘する重要性

 5月7日に質問主意書を提出した松原仁衆院議員は北朝鮮による日本人拉致問題の解決に尽力している。拉致事件への関与が指摘される朝鮮総連の動きや危険性を、多くの国民に認識させる意図があったものと思われる。過去には「朝鮮総連への破産申立てに関する質問主意書」も提出している。
参考:第198回国会 55 朝鮮総連への破産申立てに関する質問主意書

 松原議人も、この質問主意書と政府答弁がメディアに取り上げられることに意義を感じている。

 質問主意書には「政府に確認する、認識を質す」という意味合いがあるが、正しい認識を国民に周知する重要な役割を担っている。こういった地道な努力で示された「事実」をフェイクニュースなどで歪曲して伝えることは拉致問題解決を阻害しているという認識を持ってもらいたい。
 拉致問題に消極的な左派政党や左派メディアには「フェイクニュース」という話題性に「差別、排外主義」を同一視させようと躍起だ。朝鮮総連の危険性と過去の活動を指摘し、拉致問題解決に尽力する者たちも、往々にして排外主義者と同一視される。今回の松原議員の成果も正しく伝えなければ「総連への弾圧」などと誹謗され、あたかも差別的な行動であったかのような扱いを受けかねない。

 保守速報とShareNewsJapanは、PV稼ぎにこれを利用したことを猛省するべきだ。

関連:公安調査庁「共産党は破防法の調査対象団体」足立康史議員「同じ答弁を何百回と議事録に載せていきたい」
関連:東京朝鮮中高級学校「拉致問題いくらわめいても無駄」「生存者は見つからなかった、我々は答えを出した」

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