有田議員が写真提供元を公開しないのは正しい?

政治・社会

めぐみと私の35年
めぐみと私の35年

民進党の有田芳生参院議員が、6月9日発売の週刊文春で横田滋・早紀江さん夫妻と孫娘のウンギョンさんとの面会写真を公開したことに関し、その写真の入手元が横田めぐみさんを拉致した北朝鮮政府ではないかという疑惑が話題になっている。

この件に関してネット上では「写真の提供元を公開しろ」という声が多数上がっている。写真の出元に関しては横田夫妻が「横田家からは一切出していない」と声明を発表していることから、有田議員が北朝鮮政府の思惑に沿って写真を公開し、安倍政権の拉致問題に対する姿勢を批判したと考える人は多い。
これに対し、有田議員は写真の入手元を公開しないと断言しているようだが、それ自体は間違っていない。
ただし、それが自己のアピールなどが目的で、公益性があると言えない場合は別の話だ。有田議員の場合はどうだろうか?

情報源は明かさないという鉄則

有田議員はジャーナリストでもある。
ジャーナリストが情報源など取材先を身を挺して守らないのであれば、誰もジャーナリストに有益な情報をもたらすことはないでしょう。
都合が悪くなって、情報源を明かすようなジャーナリストは無責任であり、自分の文章に責任を持たないということです。記事の責任を情報源に転嫁するのであれば、それはそのジャーナリストの記事ではなく、情報源提供者の代筆だ。
私のような木っ端ブロガーでさえ、情報提供者の了解なしに情報源の公開はしない。経験上、公益性がある記事であっても、その記事の真偽を確かめるために情報源の公開を求める人は少なくない。
ローカルな記事ではあるが、昆虫業界で起こった疑惑に関し記事にしたことがあるが、それにより業界の信用が落ち価格が暴落したという批判も浴びた。

しかし、入念な事前取材と本人への確認を行ったうえで書いた記事であり、公益性があったと自負している。情報源が内部の人間であることが明白であったが、それが誰であるかは決して漏らしていない。
どんなに批判され窮地に追い込まれても情報源は明かさない。
これが「情報」を扱うものの鉄則なのだ。

有田議員は情報源を偽ったのではないか?

さて、問題は有田議員のパターンです。
当初、有田議員は記事と写真の公開を「横田夫妻と話し合った結果」としていた。
これは誰が見ても横田夫妻の意向で記事と写真が公開されたと見える。
しかし、「救う会」のホームページへは有田議員の言説が虚偽であり北朝鮮の意図が絡んでいるというショッキングな声明が公開されている。

こうなってくると、先述の「ジャーナリストの鉄則」は通用しない。
有田議員は情報源の公開を求める声に対し、先述の“鉄則"を知らない「無知蒙昧」と批判しているが、虚偽が発覚した時に“鉄則"を持ち出すのは卑怯である。それでも公表できないと言うなら議員とジャーナリストを廃業するべきだ。
救う会の言い分が正しいとすれば、写真の提供元を「横田夫妻」と偽り、北朝鮮の意図に沿うような“安倍政権と拉致被害者の確執"を演出した罪は重い。
これはジャーナリストや国会議員であっても、説明が求められて当然である。
救う会の声明を一部抜粋してみる。

 有田議員は当初、公開した写真は横田ご夫妻が所有しているものだと虚偽をマ スコミなどに伝えていた。

横田家以外で写真を持っているとすると、北朝鮮以外考えにくい。

拉致被害者を返さないまま、それ以外の残留日本人や横田さんご夫妻と孫らとの面会などで日本世論を拡散させて、めぐみさんらは死んだという「調査結果」なるものを出そうとする謀略に加担するものでは ないかと、疑っている。

横田夫妻のコメントより抜粋

孫の写真を独自ルートで公開された有田先生と私達の考えは違っているという事をはっきりさせて頂きたいと思います。

ここまではっきりと否定された以上、有田議員は仔細を公開するべきである。
それでも自分は間違っていないと主張するならば、救う会と横田夫妻が虚偽の情報を流布したものとして戦ってみればいい。

参議院選挙直前の写真公開。
これを政治利用と批判する声が「無知蒙昧」なのだろうか?
北朝鮮により多くの日本人が拉致され、今も還ってきていない。
国民を守る立場である現職国会議員が、北朝鮮との関係を疑われている。

国会議員としては情報源の秘匿より、自身の潔白の証明が必要では?

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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