検証!拡散動画「安全保障の質問に政権批判しか出てこない福山幹事長」→発言をカットして批判部分だけを巧妙につなぎ合わせた捏造と判明

政治・社会

 立憲民主党の福山哲郎幹事長が23日の会見で、安全保障についての質問に答えられず、政府批判しかしなかったとしてツイッター動画が拡散されている。動画はシェアニュースジャパンでも取り上げられ、動画を見る限りでは福山幹事長が何も答えていないように見える。

 しかし、この会見を中継で見ていた筆者の記憶では、福山氏は政府に理解を示してほとんど批判をしていなかった。もう一度、動画を確認すると一瞬だけ福山氏の顔の位置が瞬間的にズレていることに気が付き、立憲民主党の公式動画と同時再生して検証してみたが、発言の7割が巧みにカットされ、残りの発言部分をつなぎ合わせ"批判ばかりしている"ように見せる編集が行われていることが判明した。さらに、記者の質問の趣旨も巧妙なカット編集で変えられていた。
 これは「捏造」である。
 検証動画

わずかな批判をつなぎ合わせた捏造

 カットされていたのは福山氏がボルトン氏の暴露本の内容について懐疑的な発言をしたり、日本政府の立場に理解を示した部分が大半だった。
 また、そもそも質問は立憲民主党の安全保障観ではなく、ボルトン氏の暴露本とイージスアショアの配備中止に関する見解を質したものであったが、ボルトン氏の暴露本という大前提の部分は巧妙にカットされ「安全保障に関して」という部分を強調し趣旨を変えている。
 
 福山氏はボルトン氏の暴露本について民主党政権の交渉経験から、駐留経費4倍という不自然な数字などに懐疑的で政府や関係省庁に理解を示す発言をしているがばっさりカットされている。さらにイージスアショアについて長い時間を取って語った部分はほぼすべてカットされ「何も答えていない」ということにされている。

 未編集の動画を見ても福山氏の見解に納得しない人が多いのは仕方がないが、質問の趣旨を編集で変え、実際に語った部分の7割もカットして批判するのは完全な捏造であって悪質な行為だ。
 批判するなら、ありのままの福山氏の発言を引用すればよいのであって捏造する理由にはならない。こうやって捏造が発覚しても「でも」「だって」と福山氏を貶めるのがいつものパターンだが、間違った動画で批判した以上は撤回して詫びるのが人としての筋ではないだろうか。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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