BuzzFeedが事実無根の証言を掲載「成人誌がコンビニから消える意味」がほぼフェイクニュースに

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BuzzFeedが事実無根の証言を掲載「成人誌がコンビニから消える意味」がほぼフェイクニュースに

BuzzFeedが加工処理して掲載した写真

 ウェブメディア「BuzzFeed Japan(バズフィードジャパン)」が1月25日に配信した記事で、証言者のコメントが全くの事実無根で、取材をせずに掲載しているのではないかという指摘が相次いでいる。
「誰かを傷つけていることを、知ってほしい」成人誌がコンビニから消える意味
 この記事は、コンビニ大手3社が8月末までに成人向け雑誌の販売を取りやめるというニュースに関し、同社の記者がツイッターで「来店しやすくなる人がいるのか。非実在なんじゃ」などと投稿し批判を受けたことに対して「改めて取材した」として9人の連名で掲載されたものだ。
 しかし、取材を受けたとされる女性が嫌悪感を抱いたとされる成人誌の表現が、実際にはコンビニチェーンには陳列できない内容のものであったり、立ち読み防止の「小口止め」と呼ばれるシールがあるにも関わらず「立ち読みが出来る」という表現があり、成人誌の取材をしているとは思えない内容だ。
 また、使用した写真に必要のない加工がされており、印象操作ではないかという指摘もある。

小島慶子氏のコメントが訂正される

 記事には多くの疑問の声が上がっているが、エッセイストで東京大学大学院情報学環客員研究員の小島慶子がコメントした以下の内容は編集部によって訂正がなされている。

訂正前
「成人誌を廃刊してほしいということではありません。ただ、堂々と成人誌を立ち読みしたり買ったりできる環境があるコンビニには、いたくないな、と思ってしまいます」

訂正後
「成人誌を廃刊してほしいということではありません。ただ、堂々と成人誌を買うことができる環境があるコンビニには、いたくないな、と思ってしまいます」
UPDATE
2019/01/26 14:25
当初、コンビニで成人誌を立ち読みできるとの表現がありましたが、現在は日本フランチャイズチェーン協会の自主基準によりシール留めの対応をしているため、表現を訂正いたしました。
出典:「誰かを傷つけていることを、知ってほしい」成人誌がコンビニから消える意味

 これに関しては、コンビニでの成人誌販売を取材していれば必ず知っているはずの「シール」の問題を無視しており、小島慶子氏の事実誤認以前に記者らがそれに気が付かなかったのが問題だろう。

写真の加工で印象操作か?

 女性会社員(20代)が「嫌悪感」を抱いたとして証言した以下の内容にも疑義が生じている。

「女性が縛られてるやつとか、性暴力を想起させる内容のものが置いてあるのが、本当に無理なんです」

 女性が拘束されたものなど過激な表現については、原則コンビニでの陳列はできないことになっている。ただし、女性が直視するようなものでもなくイメージで証言している可能性があり、これに関しては記事を書いた記者が説明を付け加えるべきである。また、BuzzFeedが掲載した写真には内容が判別できないように処理がされているが、そもそも元の写真に過激な表現は無く、印象操作のための処理ではないかという指摘もある。

フェイクニュースと言われても仕方ない

 完全にフェイクニュースと断定できるかは微妙だが、同社記者のツイート「来店しやすくなる人がいるのか。非実在なんじゃ」が批判されたことに対して改めて取材したというわりには、その証言者が非実在ではないかという新たな疑惑が生じてしまっている。また、小島慶子氏がイメージだけで語ったコメントをそのまま掲載しており、連名の記者らもコンビニの成人誌について取材をした形跡が何もない。
 他者のフェイクニュースには厳しいバズフィード様とは思えない不正確なもので、これは記者ツイートへの批判を回避するため、慌てて成人誌規制派に媚びたとしか思えない記事だ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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