立憲議員の悪質な印象操作を武藤大臣が即論破!ガソリン価格の秘密とカラクリを徹底解説、あの店舗だけ高いのなぜ?【KSLチャンネル】
立憲民主党の田島麻衣子議員が19日の参議院予算委員会でガソリン価格の高騰で政府の対応を批判した際に使った資料が、わざわざ単価の高いサービスエリアで撮影したものであったことを武藤経産大臣に指摘されています。
質疑動画をご覧いただく前に断っておきますが、現状で200円を超えている店舗があるかどうかではなく、撮影当時に愛知県内では180円程度だったのに、サービスエリア価格を平均的な価格であるかのように偽装していることが問題です。
これがむしろ暫定税率の廃止議論で不利になることや、街中で見かける異常に高いガソリン価格のカラクリについては後ほど詳しく解説します。
一部の部の高価格店舗の謎
武藤大臣がなぜサービスエリア価格であることを指摘したかというと、この日の質疑でも説明しているんですが、補助金を出す基準などは平均価格で判断されているもので、特別に高いところを例示されても国会での議論はできないからです。
通常価格で平均は180円を超えてきていますが、政府は補助金を出す基準として185円以内に収める額を補助するとしていて、これだけ高騰しているのに補助金は2022年1月の支給開始から最小となっています。
この補助金を引き出すために政府を責めたければ、平均的な180円台の価格を示して、この価格に補助が追いついてないことを訴えなければなりません。サービスエリ価格で大げさに騒ぎ立てたところで、補助金は平均価格を抑えるためのものだから、そんな特別価格を提示したところで相手にされません。
ちなみにこの田島議員が使用した写真資料は、今年の正月に愛知県内で田島事務所が撮影したと説明されてますが、場所は東名高速の豊田上郷サービスエリア下りの店舗と思われます。表示板や掲示物、脚立の位置など一致しています。
サービスエリアの価格は一般的に市場価格を基準とするとされていますが、基本的にどこも一般道のロードサイドより20円程度高くなっています。高速などは引き返しや店舗選びができず競争がないという理由もありますが、専用道路上でのガス欠停車を防ぐために利益の出ない時間にも営業し、洗車や点検など関連サービスでの利益も見込めないためガソリン本体価格に転嫁してスタンドを維持する必要があるためです。
一部の系列店舗では時短営業を行うなどしていますが、サービスエリア価格は上乗せした金額があるので、暫定税率を廃止するよりも営業努力の余地があると政府に突っ込まれてしまうので、政府と対峙するときにはあくまで平均価格を示す必要があるんです。だから武藤大臣はわざわざ「サービスエリアですよね」とツッコミをを入れているんです。
このことは田島事務所が写真を撮影した1月にも複数人から指摘されていて、サービスエリア価格では補助金や暫定税率の議論に使えないと言われていたのに、現状で十分に高騰してる一般店舗価格の写真を取り直すこともなく、2か月以上経ってテレビ入りの質疑で使っているわけです。
むしろガソリン価格を据え置きたい側の工作員なのかと疑ってしまいます。
愛知県内を車で移動中だが、ガソリンが高すぎる。レギュラーは1リットル200円越え(左)。
政府のHPでは、今週のガソリン補助金の効果は180円程度(右)。なぜ200円越えなのか。
これまでガソリン補助金に投入した公金は6.2兆円。先月通した補正予算のガソリン補助金は1兆円。… pic.twitter.com/GI7ZDePkij
— 参議院議員 田島まいこ|愛知県|元国連職員 (@maiko_tajima) January 4, 2025
現在は地域により一般店舗でも200円を超えてきているのに、中途半端な偽装をして突っ込まれるのはマヌケすぎます。180円台の平均的ガソリン価格を示して、本体価格に削減できる要素はなく本則税率28.7円、暫定税率25.1円、石油石炭税2.8円、さらに消費税までかかるという過大な税徴収の仕方を指摘するべきです。
それを本体価格部分に店舗営業維持費を転嫁してる、サービスエリア価格を持ってくるのは悪手で政治的にも音痴です。
これらをXで説明しても、実際に長野や仙台で200円を超えているとして田島議員を擁護する人がいるのですが、これは地理的事情による輸送コストだけでなく長野では販売事業者によるカルテルが指摘され公正取引委員会の調査を受けています。これを政府に例示したところで「まずはカルテルをやめなさい」と言われておしまいです。こういう特殊事例は触らず、あくまで平均的価格で政府を責めるべきです。
さらに、東京都内でも220円台の店があるとアプリ画面を送ってくる残念な人がいますが、これは「掛け売り」と言って事業者と特別に契約して後払いで社用車やトラックに給油できる店舗です。ドライバーが現金を持ち出すことなくスムーズに給油できるよう特別に契約しているのです。だから契約トラックなどを長時間待たせるわけにもいかないので、店外表示の一般価格は普通の人が近隣の別店舗を選択するような価格になっているわけです。
それを知らない一部の人が口コミに「暴利だ!二度と行かない」と書き込んだりしてますが、そういう店なんで来ていただくなくて結構です!と思ってますよ。
地域内店舗数も多く価格競争が厳しいガソリンスタンドで、フルサービスだからってあの価格で客が来るのか?という店は完全に掛け売りに特化していなくても、事業者と契約して給油から車両の保守点検まで請け負っていたりするので、薄利多売の競争に巻き込まれることなく営業を継続できたりするわけです。
これが地域で一番高いのに生き残っている店舗のカラクリです。
だからこそ、田島議員のように特別な価格をわざわざ撮影してきて政府を批判しようとするのは悪手なんですよ。政府が平均価格で判断すると言ってるんだから、高騰した平均価格をそのまま示して、補助金ではもうどうにもならない窮状を訴えて暫定税率の廃止に追い込まなければならんわけです。
田島議員はキャリアも立派でお勉強もできるんでしょうけど賢さが足らんのです。