【闇か無実か】高市総理の関与なし?サナエトークンの黒幕と真相は?今知っておくべき”危険なこと”【KSLチャンネル】

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 みなさん、一旦落ち着いてください。

 高市早苗総理の名前を冠した仮想通貨「SANAE TOKEN」が、本人に無許可で発行されていた問題。総理本人がXで否定したことで、とんでもない炎上となり運営元のNoBorderはコインの発行を停止し、プロジェクト「Japan is back」も中止することが発表されました。

 様々な憶測と関係者の証言が一致しないという混乱の中で、金融庁が調査に乗り出したことでNoBorderの溝口社長に関して「犯罪者」「詐欺」「逮捕される」などとSNSで発信したり、聞きかじりの知識でYouTubeのネタにしている人が散見されますが、現時点で断定するのはやめておいた方がいいでしょう。

金融庁の調査=逮捕ではない


 金融庁が調査に乗り出したということで、なにか犯罪の事実が確定的になったという誤解が拡がっていますが、金融庁や財務局には捜査権限も逮捕権限もありません。登録業者に関する監督と、ケースによって行政処分を行いますが、そもそも今回の事業者は暗号資産の登録交換業者として登録されていないので、監督する対象でもなく未登録業者に登録取り消しのしようもありません。
 このあたりは藤吉弁護士がXで解説しています。


 問題は、未登録であったことと、高市総理が背景にあると誤認させる勧誘や広告に違法の疑いが生じたときに、これを警察が捜査するかどうかです。金融庁の調査だけでなく、警察の捜査が始まるといよいよNoBorder側は窮地となるわけですが、それでも司法で確定するまでは推定無罪であり「犯罪者」と断定したり、不確定な逮捕情報を流布することは、結果如何では名誉棄損などで訴えられかねないので控えたほうがいいでしょう。

コイン発行主体とチームサナエの問題点

 この問題は単純ではなく、仮想通貨発行主体と保持者が誰であったかという問題と、NoBorderが交渉したとされる「高市総理サイド」と呼ばれる人物は誰で内容はどのようなものだったかという不透明な部分があります。これらの部分は事実関係を突き詰めれば、仮想通貨の発行のと宣伝手法が何らかの罪に問われる可能性もあって、疑惑の目を向けられ批判を受けるのは当然でしょう。

 一方で、それとは別に高市総理の後援会を名乗る「チームサナエが日本を変える」というXアカウントが、キャラバンカーを運行し高市早苗個人を支援する政治活動と、青年局が絡む自民党の選挙活動、グッズ販売を行う事業、NoBorderとの「Japan is back」のプロジェクト協業を一つのアカウントから発信し、それぞれの運営実態と責任者、資金の流れが不透明だったという問題は仮想通貨とは別に疑念を持たれています。
 
 仮想通貨に関しては、NoBorderから依頼を受けた会社や周囲の人間に大きな問題がありそうで、高市総理が一切関わっていないことは現段階で疑う要素はありません。一部では総理の許可を得てグッズを販売する「Veanas合同会社」がコイン発行会社であるというデマも流れていますが事実ではありません。
 同一住所で本店登記されているのは合同会社と、高市総理が支部長を務める自由民主党奈良県第二選挙区支部事務所です。これをもってグッズ販売の会社がコインを発行しているとする、自称識者たちの認識は理解できません。

食い違う事務所と関係者A氏の証言

 チームサナエの実態については、昨年の段階で事業収益と政治資金の扱いがネット上でも指摘されていましたが、この疑問点についてジャーナリストの河野嘉誠さんが週刊現代でかなり突っ込んでいます。
 グッズ販売のVeanas合同会社の代表で、Veanas号を運行する責任者でもあるA氏がどうも物事を深く考えないタイプなのか、誘導質問に簡単にひっかかり高市事務所とは違う説明をしているようです。
参考:サナエトークン騒動で高市総理の「さらなる重大疑惑」が浮上…「チームサナエ」のリーダーが明かす組織の実態(河野 嘉誠,週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社
 一連の取材に対してA氏は、グッズ販売の本店登記が奈良県第二選挙区支部と同一であることについて、在庫管理など業務の実態が同一住所内にあり、これには高市事務所側からの申し出があったと証言しています。これは政治資金の処理として事務所費の按分をして合同会社が費用の一部を事務所に支払い、これを支部として政治資金収支報告書に記載しなければなりません。
 A氏によると事務所からのカンパと個人の持ち出しがあったようですが、高市事務所はこれを否定し「総裁選におけるVeanas号の運行は、自由民主党奈良県第二選挙区支部(以下「二区支部」) の組織活動であり、その政治活動における支出は全て二区支部より支出し、収支報告に記載している」と異なる説明をしています。
 これに関しては高市事務所の見解が適法で、A氏の説明は政治資金規正法に抵触する恐れがあります。合同会社が政治資金を扱うための政治団体届を出さず、事業収益や個人の資金を政治活動に投じながら、収支報告を行っていないということになります。少なくとも支部への寄付という扱いにして、支部で収支報告は必要です。

 これはあくまで憶測ですが、高市事務所の説明が事実でA氏が話を盛ってるのではないでしょうか?そうでなければチームサナエの政治資金問題だけでなく、二区支部の政治資金問題になってしまいます。

 グッズ販売会社が二区支部に本店登記している問題も、A氏が説明するような在庫管理などの業務実態は無く高市事務所は「同社は、二区支部の同じ住所を本店所在地としていますが、同社宛ての郵便物はや販売品の配達先となっているだけで物理的な使用はありませんので家賃は発生していません」としています。
 これも高市事務所の説明が正しいように思えますが、商品の配達先となっているだけでも、その商品がそのまま事務所内に存在し管理されているのであれば、事務所家賃の按分は発生するでしょう。

利用された?軽率すぎるチームサナエ

 本当に高市総理や事務所という正式な組織としては、トークンの発行は知らなかったと思うし、これで総理辞任なんて馬鹿げてると思う一方で、事業と政治活動の切り分けをできず、それでいてよく喋るひとが関係者にいるというのは頭が痛い所でしょう。
 仮想通貨の問題でも「SANAE TOKEN」と明示したうえで、詳しい告知をチームサナエのアカウントで行っておきながら「知らなかった」はさすがに通りません。トークンという言葉を使いながら、トークンがなんなのか知らなかったというもの、それが真実ならいい加減にもほどがあります。


 アプリ内インセンティブならトークンは必要ないし、通貨に換算する金銭的価値があるからトークンで証明する必要があるわけで。これを単なるポイント制という認識であったのなら、なぜあのような専門性のある文面を後援会アカウントから発信してしまったのか。
 見る限り、後援会アカウントとのつながりで関係を匂わせながら、実際は高市総理との直接関係は無いという一文を入れるリーガルチェックを受けた内容なので、これをトークン発行側から受け取って投稿していたのなら、広告に利用され宣伝に関与したことになってしまいます。あまりにも軽率です。

 トークンの発行責任と「Japan is back」のプロジェクト協業を切り離して考えても、高市総理の関係者が一定の関与をしていたという指摘は免れないでしょう。事実として青年局で活動し事務所を使う人物を「一般のファン」というのは無理があって、高市事務所も支部活動と認めている以上は、外部との協業は別会社を立ち上げて個人で行うべきでした。それ以前に高市総理の肖像や名前の私用を勝手にNoBorderに許可すべきではありません。

 一部ではこのチームサナエは被害者で、何の問題も無かったというハチャメチャな擁護をしている人もいますが、そういうのが高市総理の贔屓の引き倒しになっていることを自覚すべきです。

 NoBorderはSANAE TOKENの損失を補償すると表明していますが、損失補填や元本保証は法律で禁止されているので、これをどうクリアするのかなど問題は山積です。トークンの問題はこれからも続きますが、早急にチームサナエの軽率さと「おしゃべり」には釘を刺して、高市総理から問題の切り分けをしたほうがいいでしょう。

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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