【独裁】杉並区が北朝鮮化?区役所ロビーに「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」区長肖像画を掲げる、選挙前に個人崇拝と神格化か【KSLチャンネル】



 杉並区が北朝鮮になりそうです。

 多くの区民が日常的に利用し、行政手続きのために訪れる杉並区役所庁舎の1階ロビーに突如として、現職の杉並区長である岸本聡子氏の肖像画が展示されました。しかも、その肖像画には「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」という、およそ日本の地方自治体の公的空間には似つかわしくない、強烈な礼賛文句が記された張り紙が、ご丁寧に掲示されています。

区長選前に礼賛ポスターを展示


 この展示は、区内の高齢者団体が主催する作品展の一環として出展されたものですが、時期が悪かったんです。杉並区長選挙が翌月21日の告示を控えていて、現職の岸本区長もすでに再選を目指して出馬を表明しています。
 選挙を目前に控えた極めてデリケートな時期に、行政の中枢である区役所のロビーにおいて、現職区長を過度に神格化・礼賛するような展示が行われたことに対しSNS上では、独裁的な共産主義国や社会主義国のようだと、様々な反応が寄せられています。
 実際に中国の毛沢東、北朝鮮の金日成、ソビエトのスターリンのようなイメージでしか見ることができません。
 選挙前ということだけでなく、区長を礼賛するような張り紙の「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」という文言も気持ち悪く感じる人も多いようで、まさに北朝鮮の金一族マンセー!のイメージです。

 田中ゆうたろう区議が登庁時に見つけ、SNSで「明らかに一線を越えていると感じるのは私だけでしょうか?来月には区長選挙も控えています。」と投稿したことで、様々な懸念の声が区に伝わり、出展した団体側が自主的に作品を撤去することになりましたが、この問題は、単なる一過性の騒動に留まらない根深い問題を孕んでいます。


 この異常な展示には複数の区議が問題視して言及していますが、自民党のわたなべ友貴区議は区に撤去の依頼をしましたが拒否されています。さすがに区側が出展者に無断で撤去すると検閲のような形になるので、区から団体に懸念を伝えて自主撤去となったという流れでしょう。


 あくまで表現の自由は守られるべきであって、異様の思える作品であっても行政が法的根拠なく展示を止めることはできなかったというのは理解できます。しかし選挙1か月前に多くの区民が利用する庁舎ロビーでの展示会で、予定候補でもある現職区長の肖像画と礼賛メッセージととれるものには、展示前に懸念を伝えることくらいはできたのではないでしょうか?

実質は政治ポスターの掲示

 肖像画は非常に精密に描かれていて、誰の目から見ても一目で「岸本聡子区長」と認識できるもので、ほぼ政治ポスターです。ただし、これが公職選挙法に抵触するかと言われれば、まったくそのようなことにはならないわけですが、法的にセーフであれば何をしても良いということにはなりません。特に場所が区役所ともなれば尚更です。

 もし仮に、今回の選挙において岸本区長と対立する予定候補や特定の支援団体が「芸術作品である」ということを盾にして、その予定候補者を美化し、礼賛するような政治ポスター風の絵画を区役所のロビーに掲示しようとしたら、区は果たしてそれを許可したでしょうか。おそらく、政治的中立性を理由に、最初から受付の段階ではじくか、展示を認めない方針をとったはずでしょう。

 現職の区長は、区役所という建物の「管理権者」です。その管理権者である現職区長にとって有利に働くような、あるいは彼女を礼賛するような展示物だけが、選挙直前のロビーに見過ごされて配置されていたという事実は、それ自体が選挙の公正公平さを歪める危険性もあります。

 前回の杉並区長選において、岸本区長は当時の現職を相手にわずか187票差という、極めて僅差の激戦を制して当選を果たしました。今回の選挙においても、保守系勢力の分裂や、岸本区政からの転換を訴える複数の候補者が名乗りを上げていて、前回以上の乱戦・大激戦になることが必至です。このような1票が勝敗を分ける極限の選挙戦において、区役所庁舎という信頼性の高い公空間を利用した「ステルス・プロパガンダ」のような展示が行われたことに対し、保守系や中立派の区議、そして一般の区民から猛烈な批判や抗議の声が上がるのは当然でしょう。

カルト宗教の個人崇拝

 また問題となった肖像画の作風が、いわゆる宗教画や神話の登場人物のように見えるのも気になります。人物の背景に後光(光輪)が差しているかのような演出がなされています。そして、極めつけが「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」というフレーズなわけです。
 行き過ぎた個人崇拝のニュアンスは、かつて日本社会を震撼させたオウム真理教の後継団体が、教祖の肖像を掲げていた光景をも想起させます。作者自身が岸本区長に対して純粋に強い憧れや好意、敬意を抱いていたことは想像に難くないわけですが、公的な場所での表現としては、見る者に強烈な「気持ち悪さ」や「違和感」を植え付ける結果となっています。

 さらに異常さを際立てせていたのは、作品そのもののタイトル表示として「光り輝く岸本区長」という札が用意されていたにもかかわらず、わざわざそれとは別に後付けで「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」というもう一枚の張り紙が付け加えられている点です。
 この作品とともに掲示された「光り輝く杉並区長 岸本聡子様」というのも、作品タイトルともとれるわけですが、わざわざタイトルの「岸本区長」を「杉並区長 岸本聡子様」にしているのは、選挙を意識したものと判断されても仕方がありません。
 実際に肖像画の右下に記された作者のサインとともに書き込まれた日付は「5月16日」となっていて、展示が始まる直前に完成したものであることがわかります。岸本区長が再選への出馬表明を行ったのが2月12日の所信表明であったことを考えれば、作者が区長選を強く意識し、現職の再選を応援・支援する意図を持ってこのタイミングで一気に描き上げ、滑り込ませたという見方もできるでしょう。

表現の自由はどこまで?

 一方で展示は問題なく、表現の自由であるという声も少なからずあるようです。仮にこれが個人のアトリエや私的なギャラリー、あるいはSNS上などであれば、誰がどのような区長の肖像画を描いて展示しようが、それをどう礼賛しようが、それは個人の勝手であり表現の自由として100%保障されるべきものです。

 しかし、今回の舞台は「区役所」です。表現の自由は無制限に保障されるものではなく、公共の福祉や、他者の権利、そして行政の中立性や選挙の公正公平性という要件によって、一定の合理的な制約を受けることは避けられません。

 行政が展示作品に対して「この思想はOK、この思想はダメ」と内容に踏み込んで検閲を始めることは、それこそ独裁国家への道であり絶対に避けなければならなりませんが、今回のように選挙直前に特定の予定候補者を想起させ、あるいは利するような特定の展示は、作品の作者に応援の意図が無かったとしても、差し控えてもらうというような対応はあってもいいでしょう。

 区が現職区長に忖度したのか、あるいは単なる事なかれ主義から見過ごしていたのか定かではないですが、結果として作者側に懸念を伝えて自主撤去に至ったということは妥当で、一定の評価はできると思います。しかし問題は「言われるまで動かなかった」という区の姿勢にあります。

 かつて海外の独裁国家や、日本の過去の歴史において見られた「指導者の神格化」や「個人崇拝のプロパガンダ」は、常にこうした小さな違和感の無視や、平時における公空間の浸食から始まっています。これを「たかが市民の絵画だから」「表現の自由だから」と見過ごしてしまえば、気付いた時には地方自治や政治の健全性や公平性は失われているでしょう。

 行政に求められるのは、すべての住民に対して公平・公正であるという姿勢です。杉並区は今回の教訓を生かし、今後は選挙前における庁舎の利用基準を明確化するなど、中立な行政運営を徹底して欲しいと思った次第です。

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