群馬県制作のテレビアニメ「ぐんまちゃん」競艇を扱った描写で放送中止→山本知事「アニメを見たことがないんじゃないか。鬼滅の刃もワンピースも。」
群馬県が製作するテレビアニメ「ぐんまちゃん」を放送する群馬テレビが、内容がギャンブルに終始しているという理由で12日の放送を取り止めていた問題で、群馬県の山本一太県知事は28日の会見で、群馬テレビ幹部を念頭に「おそらくアニメを見たことがないんじゃないか。鬼滅の刃もワンピースも。世の中のトレンドやアニメの捉え方へのバランス感覚が多分ない。おそらく表現の自由みたいなことを考えたこともない」と憤った。
アニメ放映見送り「感性の鈍さにぼうぜん」 知事が地元テレビを批判:朝日新聞デジタル
児童や青少年の射幸心を過度にあおるとして、群馬県制作のテレビアニメ「ぐんまちゃん」を群馬テレビ(群テレ)が放送しなかったことについて、山本一太知事は28日の県庁の仕事納めのあいさつで「感性の鈍さにぼうぜんとした」などと持論を述べ、改めて群テレ側の対応を強く批判した。放送されなかったのは12日放送予定だった第11話。競艇場を舞台に舟券を購入して大金を得たり、帰りの電車賃を失うほどお金をつぎ込んだりする姿が表現され、「子どもが見る時間帯の番組で内容がギャンブルそのものに終始している」として放送を中止した。
射幸心を煽っているとは思えない内容
同アニメは群馬テレビ以外の地域でも放送はされているが、他の7局は問題なく放送しており、群馬テレビだけが放送を見送っている。
問題となった表現を読売新聞が報じているが、どう考えても群馬テレビの幹部が「射幸心を煽る」という言葉の意味を理解していない。これを見て競艇で家が建つという夢を見る子どもはいない。
アニメ「ぐんまちゃん」、地元局が1話分を差し替え…競艇場の扱い「基準に抵触」: 読売新聞オンライン
同局によると、競艇場を扱った回では、「ガンさん」というキャラクターが「いくらかのお金をケチってかえって大損をしてるんだぜ」「なけなしのお金を自分の予想ですべてすっちまって帰りの電車賃しかない負け犬……」などと発言する場面がある。同局は、公営ギャンブル場を紹介すること自体は問題ないものの、これらの発言が視聴者の射幸心を刺激し、日本民間放送連盟(民放連)の放送基準に抵触すると判断した。放送前に臨時の役員会を開いて放送差し替えを決め、12日に1回目を再放送した。
BPOも絡んできたことが影響しているようだが、これがNGなら子供向けのギャグアニメはほとんど放送できなくなる。群馬県には競艇場だけでなく競輪場にオートレース場も存在し各市が主催し、競馬場は廃止されたが場外馬券場もある。群馬県制作のアニメを放送する群馬テレビが公営ギャンブル描写までNGにするのはやり過ぎだ。また、これをアニメで扱うにあたって「大勝ちすることもあれば大負けすることがある」という啓発も含んだ表現がNGになるというのもおかしな話だ。
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