検証！セレブな子が生活保護？「ディズニーランドにも月に１回しか行けない」はネタと判明！写真も捏造！

2017年12月4日政治・社会

生活保護家庭の子供が、小学校で「ディズニーランドにも月に１回しか行けません」「わたしは大きくなったらおかあさんのような立派なせいかつほごになりたいです。」と作文発表して騒然となったという話題がネットで拡散されている。にわかに信じがたい、いや！デマに違いない！ということで検証してみたが、想像以上に卑劣な「捏造」と判明した。
昨日から拡散されている記事は以下、
生活保護の衝撃の実態…月１回ディズニーランドに行く受給者が話題に – kwskライフ
この他にも同様の情報が掲載されたサイトが無数に確認できた。情報の出元などを探った結果、これらの情報は転載される過程で真実として語り継がれているが、根拠は全くないものであることが判明。写真についても全く関係のないモデルのブログから盗用されているようで、本人も特定できた。しかし、ネットの生放送で「これが生活保護でディズニーに行ったひと」と紹介してしまうという事案も発生している。
その経緯と詳細を記しておく。

ネタ元は掲示板発信の定番コピペ

拡散されている記事の中で小学生が書いた作文とされるものの一部が以下である。
※特に読む必要のないレベルなので飛ばして結構です

子供の頃、生活保護とか在日とか何も知らなかった頃
父兄参観日に作文を読むことになったのですが
同級生のひとりが

「うちのおかあさんはひとりで苦労して
わたしを育ててくれました。

わたしが家に帰ると
いつもおかあさんはおやつを用意して待っててくれます。
おかあさんはせいかつほごではたらいてないから、
いつもわたしをお家で待つことができるんだと言います。

よそのはたらいているおかあさんは、
子供を鍵っ子にしておやつも用意しないです。

わたしは、いつも子供を家で待っている
やさしいおかあさんが好きです。

わたしは大きくなったらおかあさんのような
立派なせいかつほごになりたいです。

せいかつほごにはたいへんです。
「おとうさんと一緒にレストランに行けるのは
日曜日だけです。

ディズニーランドにも月に１回しか行けません。

おとうさんといっしょにくらしてる事も
ないしょにしないといけません。

民生委員のひとが来る前は、
パソコンやビデオやおかあさんのシャネルを
おとうさんのポルシェにのせてかくさないといけないので、
わたしたちはその間見張りをするのでたいへんです。

民生委員なんか来なければいいのに。」
という作文が読まれて騒然となった事がある。

この作文を読まれたのは小学４年生のときで、
５年生になる時にクラス替えがあったので気づかなかったけど、
５年生になってすぐにその娘は転校したそうです。

いつも小綺麗にしていたので、
いわゆる低所得者とは気づかなかった。

むしろいつも着てるもののブランド名とか
食べたものの自慢ばかりしてたので
生活保護＝特権階級的なイメージを持ってました。

同級生には大病院の院長令嬢がいたけど
彼女の方がよほど慎ましくて
同じ庶民の娘だと思ってぞんざいに扱ってたかも…

真っ当な判断力を持っていれば「ネタ」と笑い飛ばすような内容ですが、この文章の前後にもっともらしいデータを付けて、真実であるかのように印象操作しているのです。この「ネタ」の出元を調べてみると、古いもので２０１０年の投稿が見つかった。
★発見!せこいケチケチママ その259★

これらは掲示板サイトで雑談的に行われたやりとりの一部で、このネタ的な投稿が評判が良く「定番のコピペにしても良さそうだ」となった流れが確認できる。案の定、この投稿は各所にコピペ投稿され、７年経った今でも継続的に情報系まとめサイトなどで度々浮上している。今回拡散された記事は今年の３月に投稿されたが、日付が表面上は確認できないので最新情報のように再拡散されたようだ。

写真は全く関係のないモデルさん

掲示板で投稿された際には、冒頭のような親子の写真は存在しない。これは、この定番コピペが転載に転載を重ねられ、一昨年辺りから全く関係のないモデルの写真が使われるようになっている。取り扱いには少し迷ったが、このモデルさんが「生活保護でディズニー言ってるひと」と３日のネット生放送（個人運営）で多くの方に拡散され、他のサイトの記事も無数にあり収拾がつかない状態だ。だからこそ、あえてこの人物が誰であるかを公表しておくことにした。
この写真は筧 沙奈恵さんというモデルさんのブログから盗用されたもので、ご自身が２児の子育てを中心に投稿していたものを悪用されている。いわゆる写真の捏造、でっちあげ被害だ。
ママ友とディズニーランド♪｜筧沙奈恵オフィシャルブログ「さなえにっき」Powered by Ameba

卑劣である。
この卑劣なデマに対して私は即刻、自分のネット放送で非難する放送を行ったが、ツイキャス生主からは「批判でしか繋がれない暗い連中、人格破たん、あの国の人に似てる、日本人じゃない」と対抗放送をされた。これに関しては「貴方のことではない」と定番の逃げを打つのだろうが、取り返しのつかない過ちを犯したことに気が付くべきだろう。