何が問題なのか?おにぎりや唐揚げ、学校給食を調理師らが持ち帰り→部下3人が「看過できない」として退職・休職
川西市の市立小学校で、一部の給食調理師が給食を持ち変えることが常態化し、これを「看過できない」と部下3名が相次いで退職・休職していたことが分かった。神戸新聞によると市教委は「事実は確認できなかった」としていたが、労働組合は再調査を求めているという。
おにぎり、唐揚げ…学校給食、調理師ら持ち帰り 「常習、看過できない」部下が相次ぎ退職、休職|総合|神戸新聞NEXT
3人の目撃情報を元にしたとされる市教委への提出文書などによると、一部職員らの給食持ち帰り行為は2021年春ごろから常態化したと記す。市教委は持ち帰りを禁じており、食べ残しは廃棄処分するルールになっている。文書によると、一部の職員らはチャック付きのポリ袋に詰めて持ち帰っていたといい、昨年5~11月に少なくとも25日分を確認したとしている。食材は「おにぎり」「唐揚げ」「牛肉とごぼうの煮物」「五目炒め煮」などと多岐にわたる。
退職した職員らは組合に対し「(職員が)子どもたちの給食を、自分の夕食のために勝手に持ち出すのを見たくなかった」「上司に当たるので何も言えず、毎日のように目にして、うんざりだった」などと訴えたという。
持ち帰りがなぜ問題なのか
おにぎりなどある程度数量が確定している給食を持ち帰っていることが事実なら、余りものと言うよりも夕食用に確保したと疑われても仕方がない。職員による「(職員が)子どもたちの給食を、自分の夕食のために勝手に持ち出すのを見たくなかった」と言う証言がすべてであり、許されることではない。
コンビニの廃棄弁当なども許可なく持ち帰ると業務上横領罪か窃盗罪にあたるという。給食も同様に調理師に所有権がないことから、内規違反だけでなく違法性を問われかねない。また持ち帰った調理師が食中毒などを起こした場合、その原因が家庭内であったか職場内であったかなど調査で混乱を招く。
一方で、持ち帰りの食品が廃棄予定であった場合には、無許可という問題を除けば賛否が分かれそうだ。過去の調査では学校給食に大きな食品ロスがあることが判明している。
参考:Vol.132(3) トピックス 「学校給食から発生する食品ロス」 – 公益財団法人ダノン健康栄養財団
とは言え、持ち帰りを前提にした配分も疑われ、無許可で持ち帰ることは適切とは言えないだろう。
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