
いのちの党の奥田ふみよさん、政治資金の使途に疑義が生じ言い訳を始めているようですが、そもそも政治資金規正法だけでなく公選法すらガン無視で活動しているようなので詳しく解説したいと思います。公選法に関しては選管などにも取材してますので後半で解説します。
まず奥田さんが問題視されたのは、自身が代表の政党支部への交付金だけでなく、個人への業務委託として毎月40万円が、生活費にも使える個人収入として支払われていたこと。さらに政党支部から22万円と高額のタスキ代やバッグや衣装代などが支出されていることには、党幹部も疑問を呈しています。
杜撰な資金管理とどんぶり勘定
以前から奥田さんへの業務委託が通年の政治活動の委託であれば、選挙中に自身の選挙活動や選挙応援をすると、違法な報酬となるのではないかという疑問は呈されていました。さらに自身の職業がピアノ講師であるのに、ピアノのイスやアンプ代が政治活動で使用するTikTok関連用品とともに政党支部で計上されていました。
高井幹事長の説明では、当時の党代表から政治活動への勧誘をした結果、事業の減収が生じたため業務委託という形で一定額支払っているということでしたが、成果物の無い報酬の支払いは業務委託ではなく固定給のようなもので、事業収入か給与かで法的にも曖昧になってしまいます。
一方でこれを奥田さん本人は、タスキや衣装代バッグ代を含めてTikTokを中心とした動画撮影に使用したと説明していますが、業務委託を受けて作成をしたものであれば、税制上は個人事業での経費支出であって政治資金からの支出はできません。契約上、使用物品は党に帰属するとなっていたとしても、それを奥田個人で継続所有していることの説明がつきません。
そもそもTikTokの撮影のために、けして安くはない衣装やバッグなどを購入することが政治活動として必要なことだったのかというと疑問しか残りません。これで公助を叫んで国民の窮状を救えと言ってるのだから厚顔無恥もいいところです。
22万円のタスキ代に関しては、約50本を作成しているので問題ないという説明ですが、問題は単価ではなく総額です。それだけのお金をかける価値があったのか考えれば子供でも分かりそうなことです。
そもそも、このタスキも個人事業と党の政治活動で明確に区別できていなくて、税制上は党から委託された事業収入のなかから経費計上すべきところを、党の支部活動の資金から支出しているのは大問題です。
例えば自民党の議員の会社が党から発注を受け、その経費を政治資金から支出していたとすれば、大石晃子流に言えば「泥棒、犯罪者、自主しろ」ということになるでしょう。
多くの人が奥田さんの政治資金の使い道と金額に注目をしているようですが、私からすれば個人事業として請け負った有償の政治活動に、党からの資金や公金が使われていることのほうが大問題と思っています。これを否定すれば、党は実態のない業務に対して奥田個人に政治資金を流していたという大スキャンダルに発展します。
こういう政治資金の使い方に関しては摘発の対象となることも少ないですが、これまで奥田さんを含め旧れいわ新選組が、自民党の政治とカネに問答無用で罵声を浴びせてきたことを考えると、随分と自分たちは不透明な政治資金の取り扱いをしていたんだなと呆れます。
過去にも政治資金収支報告書の未提出を指摘され、令和4年分を1年以上も期限を過ぎて提出しています。翌年の令和5年分も期限を過ぎて提出するなど、そもそも政治資金に関する認識がガバガバな気もします。
公選法もガン無視の活動実態
次に公選法に関することですが、どうも奥田さんは公選法を学んでいないのか、お気持ちひとつで活動し遵法精神の欠片もない人物のようです。
これは今回に限ったことではないですが、奥田さんは街頭での活動に自分の顔写真と氏名の入った「奥田ふみよ後援会」ののぼり旗を使用していますが、公選法第143条により日常の政治活動であっても公職になろうとする者や公職者の氏名等が類推されるものは掲げることができません。文書図画の違反や事前運動を疑われるからです。
この「奥田ふみよ後援会」ですが、政治団体としての活動範囲の区分が「2以上の都道府県の区域等」ではなく「同一の都道府県の区域内」になっていて、総務省ではなく福岡県へ届け出がなされているので、東京都内での活動はできません。
また都内以外でも地方で「奥田ふみよ後援会」や「奥田ふみよ後援会〇〇支部」という活動が確認されていますが、これは個別に当地の選挙管理委員会に届出が必要ですが、ほとんどが無届であり政治資金収支報告書の提出履歴が確認されていません。物品の購入や多少なりとも支出が生じていれば勝手連という言い訳もできず、違法状態である疑いが強いものです。
ある県の選管に取材をすると、活動している人物を認識はしているが、県内で奥田ふみよ後援会が届けられている実態が確認できないということでした。そもそも活動の形態が後援組織として公職者の名前を掲げているので、それだけで公選法に違反してる可能性が高いということでした。
私が選管に取材して以降は、SNSでの活動写真のアップを停止しているようなので、何らかの注意や警告があったのかもしれません。それもこれも政治資金の取り扱いに無頓着であることが原因で、収支報告の必要性を認識していれば後援会活動を他府県で行おうとは考えもしないものです。
さらに今月の活動中には支援者に対して「魔除け」なるものを渡していたことが指摘されています。
公職選挙法第199条の2では政治家(公職の候補者、候補者になろうとする者、現職の政治家)による選挙区内への寄附を原則として禁止する規定が設けられています。これは金銭による寄付だけでなく、物品による寄付も規制の対象となるので、法事などで秘書を通じて線香を有権者に贈っただけで議員辞職した人もいます。また、団扇(うちわ)を配っても、骨組みのあるあるものは価値のあるものとして違法性を指摘された事例もあります。
奥田さんは全国比例の名簿登載で当選しているので、選挙区に関係なく金銭や物品の受け渡しが原則として禁止されているわけです。
「魔除け」が何であったかが問題となりますが、例えば名刺のようなものや政治ビラであったなら適法ですが、本当に奥田さんが魔除けとしての価値があると認識して配ったのなら違法性の疑いが強くなります。そもそも全国比例の議員が何かを渡すという行為が誤解を生じさせるもので、普通の議員はこんなことはしません。
2月の衆院選では、奥田さんは大阪へ応援に入っていますが、演説の最中に「お団子が食べたい」と発言し、それを聞いた有権者がその場で購入し、箱で提供をしています。こういう差し入れは普通にあることだと思いがちですが、公職選挙法第139条の「飲食物の提供の禁止」というのがあって、「何人も、選挙運動に関し、いかなる名義をもつてするを問わず、飲食物(湯茶及びこれに伴い通常用いられる程度の菓子を除く。)を提供することができない。」とされています。
選挙事務所などでお茶請け以外の飲食物の提供ができないことはよく知られていますが、実は条文に「何人も」「いかなる名義をもつてするを問わず」と明記されているので、候補者や有権者でなくとも選挙に関しては飲食の提供は禁止されています。
提供したご本人とSNSでやり取りをしましたが、犯行の意図はなく善意からの行為だったようですが、やはり違反は違反です。奥田さんも違反の認識は無かったと思いますが、受け取ったあとに車内で「全員分あるかな?」とバラしてお茶請けにする意思を示していたのが救いです。
それでも授受に関しては飲食物を提供し受け取りがあった時点で既遂でしょう。断りにくいところですが厳密には違反なのです。
とにかく他党のこととなると根拠薄弱なまま噛みついて罵倒を繰り返しているわけですが、こうやって自分たちのことになると甘々で、小さい政党だから気にするなとか、巨悪と闘え!とか訳の分からぬことを言い出すわけです。


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