シェアニュースジャパン「岸田内閣支持率、不支持95.7%」→誰でも投票できるアンケートでサンプリングせず、日経CNBCが不可解な釈明

2022年4月3日政治・社会

　日経CNBCによる岸田内閣の支持率調査で、不支持が95.7％になったという情報がツイッタートレンドとなり拡散されている。シェアニュースジャパンがツイッター投稿をもとに拡散したものだ。
　結論からいうと、これは世論調査ではなく不正確であることを日経CNBCも認めている。

岸田内閣支持率、不支持95.7%　日経CNBC調べ https://t.co/83yt752bQC

— Share News Japan (@sharenewsjapan1) April 2, 2022

荒らされたアンケート

　このアンケート結果は、岸田政権の経済政策に対する不信感の表れであることは間違いないが、世論調査に求められるサンプリングを行っておらず、誰でも投票できるアンケートがツイッターを中心に拡散されたことにより生じた異常であることを日経CNBCが番組内で認めている。

　異常な拡散によりシステムがパンクし集計に時間がかかったことなど、番組の冒頭と途中で認めながら、なんだかんだと岸田政権批判に利用しているのは意図的なものを感じる。
投資家サーベイ結果発表「岸田政権、支持しますか？」(2022/02/08) – 日経チャンネルマーケッツ

　キャスターはいつもと同じ方法だったと説明しているが、なぜかこの回の投資家サーベイだけ「日経CNBCホームページにアクセス可能な方は全て回答可能としています」という注釈が入っている。他の投資家サーベイにはこの注釈がない。
投資家サーベイ「岸田政権、支持しますか？」結果発表 | お知らせ | 日経CNBC

　半ばアンケート荒らしのような異常な偏りが生じていることを認識しながら、不可解な釈明付きでこれを報じたことは適切な判断とは言えない。これまでもサンプリングなしで誰でも投票できる状態でアンケートを行い、想定していなかったSNSの拡散バイアスで結果が操作されたことは、日経CNBCに重大な落ち度があったとしか言いようがない。

　日経の看板を掲げている以上はSNSの遊びとはわけが違う。公表が遅れたということは、集計の問題だけではなく、社内で異常な数値が問題となっていたのではないか？経済ニュース専門チャンネルとしての信用に関わることである。

　また、こういった情報を時系列も状況も説明せず垂れ流すシェアニュースジャパンにも問題がある。ファクトチェックどころか、不正確であることを知りながらPVさえ稼げればいいという姿勢がこれまでも問題視されてきたが、著作権上も大きな問題を抱えるサイトの引用には注意が必要だ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について】