捏造動画2連発「塩村あやか議員が与党席の笑い声を一喝→杉尾秀哉議員も笑っていた」別シーンをつなぎ合わせ、枝野氏発言も悪質編集

政治・社会



 4月1日から成人年齢が18歳となり、18、19歳のAV出演で未成年者取消権が使えなくなる問題を決算委員会で取り上げた、立憲民主党の塩村あやか参院議員の質疑中に与党席から笑いが起こった問題で、同党の杉尾秀哉参院議員も笑っていたという動画がSNS上にアップされている。

 結論からいうと、この動画は捏造されたものだ。塩村氏の発言を書き起こしているように見えるが、前半と後半の発言は1時間以上も間のある別の場面からつなぎ合わされたいる。


動画で検証してみた

 問題の動画は、与党席から笑いが起こる1時間以上前の場面から切り取られ、塩村氏が与党を一喝するシーンにつなぎ合わされている。極めて悪質な捏造である。
 検証動画を以下にアップしたので確認してほしい。塩村氏が自身の経歴について「芸能会の末端」と発言した際のもので、元TBSの杉尾氏がテレビ業界の話題に触れられ苦笑したシーンだ。

 この二つのシーンと発言が巧妙につなぎ合わされており、当日の質疑に注目していたもの以外には見抜けないレベルだ。杉尾氏の向かって右後方と画面左上(最奥)に着席している男性が塩村氏の一喝シーンで急に消えているのがポイントだ。
DOJの捏造動画



 杉尾氏のシーンは午前中の質疑(11時50分ころ)である。そこにつなぎ合わされた塩村氏の一喝シーンは午後の質疑(13時10分ころ)で、与党席に笑いが起こるシーンもカットされている。1時間以上も経過したシーンをカット編集してつなぎ合わせる行為からは悪意しか感じられない。

与党の"笑い"の問題点

 当日の質疑の流れを把握していないと、いずれにしても杉尾氏も笑っているという指摘もありそうだが、杉尾氏はテレビ業界に永らく在籍したものとして芸能界でも甘言が横行しているという塩村氏の指摘に肩をすぼめて苦笑している様子だ。

 一方で与党席から笑いが起こったシーンの経緯は以下のようなながれだ。

 休憩を挟んで再開した午後の質疑冒頭で、上川前法務大臣が過去に「18歳のAV出演」を国会で問題視しているという答弁を引用して、これが政府見解と引き継がれているか岸田総理に質した。これに古川法務大臣が答弁に立ち、午前中の問題意識共有を全否定するような答弁を行い、続く岸田総理の答弁も過去の国会答弁に比べて後退しているという指摘がなされた。

 再度、岸田総理に認識を質したところ、問題意識の共有が再確認できたことで塩村氏は「少し踏みとどまったかなと」と発言したが、これに与党席から大きな笑いが起こった。この笑いに塩村氏が憤慨したもので、1時間前の杉尾氏の苦笑とは全く性質が異なるものだ。

 塩村氏としては今国会で成立をさせるためには政府に閣法で対応を求めるよりも、議員立法で特別措置法とする必要があると認識しているようだ。よって、政府には啓発活動を行ってもらいつつ、それだけでは防げない被害について共通認識を持ってもらうことを妥結点としている。

 これを実現するためには、多数を占める与党にも認識を共有し協力てもらわなければならないのだが、なぜか笑いが起きてしまった。与党内にも問題意識を共有する議員がいるなかで、出席している与党男性議員も笑っている場合ではない。塩村氏の一喝にはそういう意味が込められていたのだろう。

 参考までに付け加えておくが、以下の動画も枝野氏が日米同盟の重要性と有効性を語った部分をカットしてつなぎ合わせた捏造である。元動画がYouTubeにあるが、むしろ左派からは米軍依存を批判されそうな発言で、「リスクがない」という発言は、改憲をしなくても台湾有事での米軍出動は同国の国益の観点からも確実であるという意味のものだ。

 投稿者は、こういう行為が相次いでいる集団のリーダーだという認識が必要だ。

 AV出演問題には賛否があると思うが、それを国会の質疑中に笑うことはないだろう。また、これをイデオロギー闘争に利用し、ネット民を煽る捏造動画を流布することなど許されることではない。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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