蓮舫さん天皇を軽視？「私からすれば、だから？」麻生発言「2千年も同じ民族が一つの王朝を保ち続ける国」に不快感

2020年1月14日政治・社会

　麻生太郎副総理が１３日、福岡県直方市と飯塚市で開いた国政報告会で「2000年にわたって同じ民族が、同じ言語で、同じ一つの王朝を保ち続けている国など世界中に日本しかない」と述べたことが問題視されている。この発言を伝える記事を引用した立憲民主党の蓮舫副代表は「だから？」と、万世一系の天皇を軽んじたともとれる感想をＳＮＳに投稿した。

我が国財政に責任を有する大臣の認識がこれ。

「2千年にわたって同じ民族が、同じ言語で、同じ一つの王朝を保ち続けている国など世界中に日本しかない」
私からすれば「だから？」です。

多様性を認めあい、お互いの違いを認識し支え合う社会を。https://t.co/nLu9TL9Bnh

— 蓮舫💙💛RENHO🇯🇵 (@renho_sha) January 14, 2020

麻生氏の発言に問題はあったのか？

　麻生氏の発言の内容は朝日新聞の記述が正確なものと思われる。

　麻生氏は１３日の国政報告会の中で、昨年のラグビーワールドカップ（Ｗ杯）の日本代表チームの活躍に触れ、「いろんな国が交じって結果的にワンチームで日本がまとまった」などと指摘。その上で「２千年の長きにわたって一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝が続いている国はここしかない。よい国だ」と述べた。

　麻生氏は同日、同県飯塚市での国政報告会でも「２千年にわたって同じ民族が、同じ言語で、一つの王朝を保ち続けている国など世界に日本しかない」と発言した。
出典：麻生太郎氏「日本は２千年、一つの民族」政府方針と矛盾：朝日新聞デジタル

　マスコミや蓮舫氏が最も問題視しているのは「一つの民族が」という部分なんだろう。単一民族との認識が、この国にアイヌを含まないというニュアンスに聞こえたようだ。確かに麻生氏は「保ち続けている」と現在進行形で発言しているようで、その部分に多少の問題があったかもしれない。だが、大和民族が単一の王朝を築き保ってきたのは事実だ。琉球は１４０年前まで独立した王国であり、日本政府が先住民と認めるアイヌは部族の指導者となる首長は存在したが王朝のようなものは築いていない。

　麻生氏の発言の一部に誤りがあったのは事実で、その部分については謝罪もしている。だが日本が単一民族で長きに渡り一つの王朝を保ってきたいうのは間違っていない。アイヌを先住民族と認めたからと言って、アイヌが古代から日本の王朝を保ってきた民族という認識にはならないだろう。現在の日本が単一民族でないと政府が認めたからと言って、大和民族の歴史を否定することは歴史修正である。

　そもそも国会議員である蓮舫氏が、歴史認識や天皇を語る文脈で「だから？」と軽々しい表現を用いていることこそ不適切で批判されるべきだ。

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