立憲・西村幹事長が候補者切り捨てを指示か?笠議員の投稿が波紋 複数候補擁立で苦戦する神奈川選挙区、当選見込みの候補だけ応援?

政治・社会



 立憲民主党の笠浩史衆院議員のツイッター投稿が波紋を読んでいる。

 笠氏は5日にツイッターを更新し、現在行われている参議院選挙神奈川県選挙について、党が公認した2名の候補が厳しい情勢であるとして「昨日党本部の西村幹事長が阿部神奈川県連代表らと会談し、各情勢調査で上位の水野もとこ候補の当選を最優先とする方針を示しました。」と投稿し、2名のうち優位とされる水野もとこ候補の応援に集中する意向を示した。
 もう一人の候補である寺崎雄介氏を切り捨てるような投稿には批判の声が殺到している。


最初に擁立された候補を切り捨てる?

 複数候補擁立で共倒れになりそうなときに、一方の候補に票を集中させるという笠氏の投稿内容そのものは選挙のセオリーとも言えるものだ。だが、これを表向きに公表してしまうのは感心できない。

 そもそも立憲民主党の神奈川県選挙区で最初に擁立されたのは寺崎雄介氏だ。ここに水野候補が二人目として擁立されたわけだが、明らかなに本部が事前の情勢調査を見誤った結果でもある。

 あっさりと切り捨てられた形の寺崎氏であるが、本人に諦める様子はなく県連内でも現職の早稲田ゆき衆院議員が6日に応援に入っている。笠氏はどういうつもりで投稿したのか分からないが、覚悟を持って有権者に訴えている候補者にしたら、投稿は迷惑で不快なものでしかないだろう。

 定数4議席の神奈川選挙区では、圧倒的に優位に立つ自民党の三原じゅん子氏、強固な支持基盤を持つ公明党の三浦信祐氏に続いて、自民党2議席目を狙う浅尾慶一郎氏と維新公認の松沢成文氏が有力候補と目されている。ただし今回の選挙は昨年の横浜市長選に現職参院議員の松沢氏が立候補し児童失職したため、通常選挙定数4と補選定数1の合併選挙となっており5位の候補者を補選当選者とする。

 立憲民主党としては4位に食い込むことが目標となっているが、そもそも複数候補の擁立に無理があったのではないか。5位に二人目が滑り込んだとしても、2019年選挙の補選扱いなので3年後の2025年に立憲現職の牧山弘恵氏とバッティングすることになることは最初から分かっていたこと。

 こういった経緯から水野氏に票を集中させ、寺崎氏はあえて5位以下にしてもいいという判断があったのだろう。それにしても、本来は外部に漏れないはずの選対方針が、県連所属議員のツイッターで晒されてしまうとは西村幹事長も予想していなかっただろう。

追記:5日に神奈川新聞に漏らした関係者あり、6日午後に寺崎陣営が緊急会見を行い本部に方針撤回を要求したことを明かした

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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