馳知事の「官房機密費」発言がもたらす深刻な事態 2013年にブログで詳細を記述、世が世なら切腹事案【マガジン225号】
KSLマガジン
石川県の馳浩知事が東京都内での講演(17日)で、自民党衆議院議員時代に東京オリンピック招致をめぐりIOC委員に官房機密費から贈答品を贈ったと発言したことが大きな問題となっている。
官房機密費とは「内閣官房報償費」のことで、官房長官の一存で使用できる予算である。領収書の提出もなく監査も受けないことから、その使途に度々疑惑が浮上することがあるが、機密に関わることで使途を明かせないこともあるため必要な予算であることは否定されない。
馳知事はこの機密である情報を講演で喋ってしまったわけであるが、官房機密費の使途として不適切であることは間違いなく、立憲民主党は20日の衆議院予算委員会でこの問題を追及し、馳知事の参考人招致を求め委員長に理事会で協議するよう要請している。
松野官房長官は贈答品としてIOC委員に提供されたとされるアルバムの存在については明言を避けており、馳知事も発言そのものを撤回しているわけだが、2013年のブログにアルバムの制作を依頼したと思われる会社の名前を挙げてしまっている。馳知事はこの時点で既にやらかしているのだ。
参考:エイプリフール~4月1日scene2~ | はせ浩 オフィシャルブログ「はせ日記」Powered by Ameba
国家を危機に晒す愚行
2013年に馳知事がアルバム制作を「作戦」として記述していることから、その存在は否定できなくなっている一方で、残る問題は官房機密費が使われたかどうかだ。本来は国家にとって重要で公表できない事柄に使われるはずの予算が、オリンピック招致をめぐる裏金のように使われていたことになる。
これは言わば、国を守るための予算を政権の人気取りに使ったという疑惑でもあり野党の追求結果によっては大変な事態となることが予想される。さらに問題なのは馳知事の発言そのものが国家を危険に晒すような行為であり、世が世なら切腹ものである。その理由はあまりメディアでは語られていないようだが、思った以上に深刻なことになりそうだ。
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