【宮城県知事選】参政党が独自候補断念!和田政宗との政策覚書で事実上の一本化 党内では根強い反発も【KSLチャンネル】

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 参政党が宮城県知事選での独自候補擁立を見送り、元参議院議員の和田政宗さんと政策覚書を交わしました。


 当初、参政党は宮城県連副会長のローレンス綾子さんを擁立する方向で調整していましたが、イスラムの土葬問題など共通する政策を掲げる和田さんに事実上の一本化をした形になりますが、参政党内に和田さんへの反発を見せる党員も多く、自民党宮城県連も現職の村井知事を支援するものと思われ、票割れは必至です。

一本化は既定路線だった?


 そもそもローレンス綾子さんを擁立するという話も、和田さんと政策協議をするためのブラフのようなもので、両者の宮城県政をテーマにした討論会も、反発する参政党員への説明機会と思って差し支えないものです。参政党が和田さんと手を結ぶことは既定路線で、ここまでの流れは神谷代表の算段どりでしょう。

 交わされた政策覚書の要点は

1.無所属での立候補
2.水道の民営化見直し・再公営化の推進
3.移民推進政策への反対
4.土葬の不許可方針
5.大規模メガソーラー・風力発電計画の抑制・停止

参政党 -sanseito- | 宮城県知事選挙に関する政策覚書の締結および対応方針について

 これらは和田さんの政治姿勢と元から一致するもので、自民党宮城県連の多くが現職支援にまわる状況で参政党から声がかかったのは渡りに船でしょう。
 参政党としては推薦を出さず自主投票で、党員が個人で支援することは制限しないということです。クルド人問題をめぐって参政党内で和田さんを批判する党員が少なくない一方で、その批判材料が不正確であったり、一部では法的対応も行われていることから、少なくとも宮城県連内で和田さんの支援である程度一致することは可能でしょう。

勝機あり?自民・立憲の動き

 自治体首長選挙は現職が圧倒的に有利なわけですが、村井知事はこれで6選を目指すことになります。さすがに多選批判もあるようで、今回は公明党などが難色を示す可能性もあります。自民党宮城県連もどこまでまとまれるか不透明な部分があります。これまでのような圧倒的な現職支持とはならないかもしれません。

 他には立憲民主党の県議、遊佐美由紀さんが離党届を提出し立候補の意向を示しています。立憲宮城と言えば安住淳幹事長率いる最強軍団で、昨年の衆院選では候補を立てた1区から4区を全勝し、参院選でも1人区を通しています。
 遊佐さん自身も県議8期の実績があり、ここ最近は立憲民主党系が自治体首長選挙で結果を出しているので無視できません。

 破竹の勢いの参政党でも、県知事選で和田さんを勝たせるのは至難の業でしょう。宮城県政をめぐっては神谷代表の水道民営化に関する発言に村井知事が反発、討論会を求められるなど一悶着あったばかりです。参政党内では和田さんへの反発だけでなく、あくまで参政党から候補者を立てて村井知事と決着をつけるべきとの声もあって、挙党一致とはならないかもしれません。
 ただし和田さんを執拗に攻撃する一部の過激なインフルエンサーやユーチューバーは、そもそも党の地道な活動に参加しているわけでもなく、ただビジネス的に再生数やインプレッションを稼ぐ手段くらいにしか思っていないので無視していいでしょう。

村井知事が強すぎて自民党が独自候補を立てらない宮城県において、和田さんはこれまでにない戦える候補だと思います。さすがに現職の6選を支援するというのも情けない話で、個々は自民党も和田さんを推してみてはどうでしょうか?

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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