【要注意】高市政権応援なら参政党へ?→総理「なんでやねん!」SNSで暗躍する誤った投票勧誘と危険な罠【KSLチャンネル】

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 参政党の呼びかけに批判が集まっています。

 いまSNS上では「高市政権を応援したいなら参政党へ」と誤った投票行動に誘導する言説やショート動画が多数投稿されています。まったく理屈の通らない妄言であり、公職選挙法にも抵触する可能性があるもので注意が必要です。
 あと、一部で無効票になるような「選挙区も比例も高市早苗」という呼びかけをしている残念な人もいますが、これにムキになって反論すると仕掛けられたトリックにハマるので後半で解説します。

 まず公示日より前に特定政党への投票を促すメッセージは、公選法で禁止された事前運動です。これだけをもってしても、今すぐやめるべきです。候補者陣営でなければ警察も強い対応はしませんが、警告や任意の事情聴取などを求められることは毎回のように行われているので、気を付けましょう。

高市応援なら参政党へ?


 こういう誤ったメッセージが拡がったのは神谷代表が高市政権への協力を示唆したうえで「高市さんの足を引っ張る自民党候補の所に擁立する」と語ったことから、一部の支持者や党関係者が誤った認識により拡散しているようです。
 しかし実際には高市総理に近い議員の選挙区にも参政党は次々と擁立を発表しています。例えば木原稔官房長官の熊本1区には山口誠太郎さん、黄川田仁志内閣府特命担当大臣の埼玉3区には中村なおこさんが擁立され、他の選挙区を見ても高市総理のシンパを避けて擁立しているようには見えません。
 神谷代表も最近のショート動画の中で、保守系だからといって参政党が候補を取り下げることは無いと明言していて、候補者本人の思いもあってそういう基準だけで擁立はできないとしています。

 Xでは田母神俊雄さんの投稿を引用した参政党の中川俊直政調会長補佐の投稿が炎上しています。田母神氏は「今回の衆議院選で高市連立政権は過半数を回復すると私は見ています。その時高市連立政権が高市氏の考える政策を実行するためには、自民党左派の活動を抑える意味で、参政党が議席を増やした方がいいと思っています。」と投稿し、中川氏はこれに「高市政権支持層こそ参政党へ。」と投稿しています。


 これだけで公選法で禁止された事前運動になるわけではありませんが、これに触発されて「投票」という言葉を付け加えて拡散している人はアウトです。

 そもそも高市政権の解散強行は進退をかけたもので、議席が少し増えたくらいでは信任を得たということにはなりません。また自民党が大勝して単独過半数に届かなかければ、前回選挙で当時の石破茂総理に退陣を迫ったことに倣えば、総裁選をやり直すという動きも出てくるでしょう。
 参政党は参政党で自分たちに投票するのは当然のことですが、高市政権を応援するという意味なら自民党へ投票することになります。衆院選後の国会運営が云々という以前に、自民党の議席が増えなければ高市政権は終わりです。現状で連立合意も行われていない参政党の議席が増えるということは、考えの近い高市連立政権の議席が減るということです。
 そもそも中道など左派政党に投票する有権者は、参政党とは相容れないので票の食い合いも起きません。自民党ととしても参政党への保守票流出が大きな課題となっているわけです。

 別に参政党支持者が自民党のために何かしてあげられることもないので、公示後はただ自分が信じる参政党候補を応援して、参政党に比例票を投じればいいだけです。衆議院の定数削減案に関しても、比例に頼る少数政党や新興政党に不利になるので、神谷代表もこれに大反対しています。そんななかで自民党のことなど考えてる暇があるんでしょうか?
 参政党が選挙戦において高市政権を応援するなんてことは、選挙制度上も不可能なんです。参政党の得票分は高市自民が逃した票です。仮にこの戦術が有効だったとしても、それは参政党が「高市政権」を連呼したことで自民党に票が流れ、参政党が伸びれば高市政権の応援になるということにも逆行し、比例頼みの参政党の得にもなりません。

 こういうデタラメな呼びかけに自民党が黙ってるわけもなく、高市総理が「なんでやねん」とこれを否定する動画がSNSでバズっています。TikTokでは高市政権の応援には自民党への投票がベストであるという投稿が数で巻き返している状態です。

@jimin_koho 何でやねん!! 本編はニコニコ動画 「日本の針路は?高市早苗総理インタビューwith高校生」でご覧下さい。 高校生の質問に思わず「素」になってしまう高市総理の姿も必見!です。 https://live.nicovideo.jp/watch/lv349695044?ref=share_url_sp #何でやねん #カラオケではBz ♬ オリジナル楽曲 – 自民党広報


 選挙のセオリーとして、他党や他陣営の名前を挙げるのは百害あって一利なしと言われています。参政党は徹底して「参政党一択」で戦うのがベストであって、高市政権の宣伝をしてる場合ではないでしょう。

無効票呼びかけに隠されたトリック

 ここから少し参政党からは話題が変わりますが、SNSで「選挙区は高市早苗、比例は高市早苗」と呼びかけている人物がいます。わざと無効票になるように書かせるという悪質な投稿ですがこれはトリックです。


 まず選挙制度の基本として衆院選の比例は個人名ではなく政党名、選挙区で高市早苗が有効なのは奈良2区だけです。それ以外はすべて無効票になります。
 これ自体に引っかかる人も少ないと思いますが、これにムキなって反論することで相手の公選法違反を誘発しています。この呼びかけに対して「選挙区は〇〇さん、比例は〇〇党」などと特定の候補者名や政党名を入れて反論してしまうと、公選法で禁止された事前運動になってしまいます。
 すでに多くの人が自分の支持する政党名を入れた「正しい投票方法」をSNSに投稿していますが、これは公示後にしか使えないもので、選挙期間前に投票を呼び掛ける文書や画像を拡散したことが事前運動と解される可能性があります。

 選挙に関する誤った情報については、Xが昨年の11月から「市民活動の阻害」をポリシー違反として通報の対象にしていますので、それを利用するのがよいでしょう。Xにおける市民活動の定義に「国政及び地方選挙」も含まれていて、説明では「市民活動の阻害に関するポリシーは、選挙やその他の市民活動への参加に影響を及ぼす可能性のある、誤解を招く情報に対処します。これには、参加方法、参加時期、参加場所について人々を混乱させる可能性のあるコンテンツや、参加を妨げることを目的としたコンテンツが含まれます。」とされています。
 特定の政党や政治家への投票行動を誤らせる行動も、これに該当するものと思われますが、主に3つのことが例示され、そのうちのひとつが「参加方法に関する誤解を招く情報」です。

・投票所が閉まった、投票が終了した、などの誤解を招く主張、または、未開票の票に関して誤解を招く情報

・選挙の投票や投票所、国勢調査情報の回収に関連する警察や執行機関/捜査機関の行動について誤解を招く主張

・投票所で長蛇の列ができている、装置に不備がある、またはその他の混乱が起きているといった、選挙期間中の誤解を招く主張

・市民活動の公式発表済みの開催日時について誤解を招く言及や情報

 まずは正しい情報をコミュニティノートで指摘し、問題の投稿を通報するのが有効かもしれません。手順を踏まず闇雲に過激な反論をしてしまうと、逆にこちらが通報され凍結される可能性もあるので、気を付けましょう。
 挑発して怒らせて、相手の違反を引き出すという手口も横行しているようなので、Xのポリシー違反だけでなく公選法など関係法令にも留意した投稿に努める必要があるでしょう。

 この件に限らず参政党の呼びかけもそうですが、公正公平な選挙を害するような姑息なことは厳に慎みましょう。簡単な法律やマナー・モラルすら守れないような人間に、この国を守ることなどできないし信用できません。

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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