三原市長選2024 現職の圧勝と深刻な投票率低下に見る地方の課題【マガジン233号】

KSLマガジン



 広島県の三原市長選挙は28日に投開票が行われ、現職の岡田吉弘氏が次点候補に3倍近い差をつけ圧勝した。大規模買収事件で市長辞任に伴う前回選挙では、逆風が吹き荒れる中で若い岡田氏が自民党の推薦を受けて挑戦したことで注目を集めたが、今回は前回よりも投票率が9ポイント近くも下がり41%という低投票率だった。

おかだ吉弘(現職)19,966 票
田中ひろき(元市議)6,984 票
はかた春樹(前市教育長)2,725 票

 一部では保守分裂という話もあったが、現職の岡田氏が自民党推薦ではなかったことから広く支持を集める結果となり、前回よりも得票率をアップさせ盤石の態勢であったことがうかがえる。

陣営の目標が思わぬ形で・・・



 前回選挙では自民党の大規模買収事件にからみ市長が辞職してことで行われたが、そこに若い岡田氏が「自分が矢面に立つ」と自民党の推薦を受け出馬し、結果は前任が接戦となっていた同一候補に1万票ほどの差をつける圧勝となった。20代の若者を中心とした選挙戦の評判も良く、新しい世代に三原市を託そうという幅広い世代が岡田氏を支持した。

 一方で今回の選挙は前回を上回る圧勝ではあったが、岡田陣営の盤石ぶりと政治への無関心が深刻な低投票率を招いた。推計人口が9万人をきった三原市にとってこれは由々しき事態である。

皆様の支援が必要です KSL-Live!からのお願い

【ご支援をお願いします】取材・調査・検証記事はコピペまとめサイトのような広告収入は期待できません。皆様からの支援が必要です。各種支援方法詳細

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

OFUSEで支援する

このサイトをフォローしよう