立憲民主党の野党共闘離れが加速、心を折ったのは共産党の振る舞いと落選議員の惨状【マガジン145号】
KSLマガジン
衆院選で現有議席を減らし敗北した立憲民主党では、共産党との野党共闘見直しを迫られている。
国民民主党のように「これまでの野党と一線を画す」とまではいかないが、立憲でも野党の国会対策委員長会談を開催しないことを決めるなど、選挙前のように共産党とセットで動くことを避け始めている。完全に共産党と手を切るというところまでは踏ん切りが付かないようだが、共闘で助かる部分よりも失うものが大きく、一部の選挙区で与党候補に競り勝つものがいたとしても全体で見れば政権交代とは程遠い結果だ。天井が見えたどころか議席を減らしたという現実から目を逸らすことはできないだろう。
立憲民主党と共産党の違い
どの党であっても選挙後の総括が行われ、敗因は細かく分析される。共産党などは主に中央での統括が尊重され、委員長が「間違っていない」と言えば、それは間違っていなかったということになる。党は間違いを起こさず、それを指摘する者こそ間違っているとされる"無謬の党"だからだ。
一方で立憲民主党はボトムアップ政党として県連・支部単位で総括が行われる。無論、党の選対本部としても総括は行われるが、県連や支部にはそれぞれの支持団体があり、党本部がなにを言おうとその支持団体が離れるような方向に進むわけにはいかない。最大の支持母体である連合だけを見ても、地域や産別で共産党アレルギーの度合いが違う。
後述するが、ある地域の候補者は立憲民主党の公認を得ながら、実際の選挙では立憲の色を完全に隠して応援も国民民主党の現職が行っている。これは共産党と距離を縮め過ぎた立憲に支持母体が難色を示していたことを意識したものだ。
心を折る共産党、落選議員の惨状
選挙での敗北という結果を突きつけられた以上は戦略を練り直すのが当然で、立憲民主党としても共産党との連携がどのように影響したのかを検証し見直さざるを得ない。完全に過ちであったとまでの結論はなかなか出ないだろうが、立憲民主党所属議員や落選した前衆院議員が共産党を疑い始め心が折れたのは、選挙後の振る舞いに対してだろう。
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