毎日新聞と市財政局の合作か?大阪都構想218億円コスト増の記事、記者が財政局職員に下書きを2度も確認させていた
大阪都構想の是非を問う住民投票の直前に、毎日新聞が掲載し物議を醸した「大阪市4分割ならコスト218億円増」について、同社の記者が下書きを2度に渡り大阪市財政局の職員に見せチェックを受けていたことが分かった。通常、記事草稿の事前チェックは報道の独立性のため行われていない。
毎日新聞記者、取材先の大阪市職員に掲載前の下書き原稿見せる…都構想巡り : 読売新聞オンライン
市によると、記者は10月15日、市財政局の課長に記事の内容を確認してもらうため、A4用紙1枚にコピーした草稿を手渡した。課長は内容を確認し、修正点を指摘。上司に見せた後、市役所内に保管していた。記者は掲載前日の同25日にも、修正した原稿を課長にメールで見せた。
問題の記事は218億円のコスト増が都構想とは関係のない試算であったととして、松井一郎市長が「架空の数字で捏造」と抗議していた。その後に財政局が「あり得ない数字だった」として撤回したが毎日新聞の報道が僅差での都構想否決に影響したのではないかと指摘されている。
最終週を狙って周到に用意
問題の記事は公開当初から、大阪市職員と毎日新聞が都構想を否決させる目的で数字を"作った"との指摘があった。通常は記事の事前チェックは行われず「報道の自由」「編集権」を守り独立性を保持するため求められても断るものだ。仮に見せることがあるとすれば情報提供者を守るためで、関係者が見れば個人特定につながる部分などをチェックしてもらうくらいだろう。
今回の毎日新聞の動きで不可解なのが、15日には記事の草稿が出来上がっているのに掲載せず職員に渡してチェックさせ、それを10日も寝かせたうえで記事掲載前日の25日にもチェックさせていることだ。これは、都構想の運動が最終週になったタイミングを狙ったものと思われ、維新側の撤回要求や打ち消しが間に合わず「218億円のコスト増」という言葉が独り歩きしたまま投票日を迎えるという計算があったのではないか。
新聞社にはテレビのような公正公平は法律上求められていないが、記者が政治的な意図をもって虚偽の試算を行政職員と合作したとすれば倫理的に完全にアウトだ。法律上の問題が問われなかったとしても、これはテレビ朝日が非自民非共産政権誕生のための印象操作を繰り返した「椿事件」と同じ構図である。
大阪都構想の賛否に関わらず、虚偽報道が投票に影響を与えた重大問題を看過してはならない。毎日新聞は第三者を入れた調査を行い説明責任を果たすべきだ。
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