Dr.ナイフがとんでもないデマを流す「国会議員には不逮捕特権がある。そのかわりに説明責任が強く求められる」
もう完全にネタ垢としか見られていないDr.ナイフさんが、また面白ツイートを提供してくれました。どうやら国会議員の「不逮捕特権」を、犯罪の容疑があって逃亡や証拠隠滅のおそれがあっても逮捕されず、説明責任を果たして潔白を証明すれば捜査されない権利と勘違いしているようです。
一般国民は、容疑があり、逃亡や証拠隠滅のおそれがあれば逮捕されます。
国会議員には不逮捕特権があります。
そのかわりに、疑惑を指摘された国会議員や閣僚は、説明責任が強く求められるし、潔白を証明できるなら証拠を進んで出すべきです。
それをしてこなかったから、国民は怒ってるんです。 https://t.co/eydWLBiTL0
— Dr.ナイフ (@knife900) August 16, 2021
素人以下の知識で情弱を騙す
まず、比較的新しい政治トピックとして秋元司、河井克行、河井案里の3人が在職中に逮捕されたことをどう思っているのだろうか。国会議員の不逮捕特権とは"国会会期中"には院の許諾なく現行犯以外で逮捕されないというだけであって、かつて中村喜四郎衆院議員(現立憲)はゼネコン汚職事件に絡み検察庁が逮捕許諾請求を提出し衆議院で可決され逮捕されている。田中角栄など有名どころも国会会期中の逮捕であった。
余談であるが、ここで辻元清美氏の秘書給与詐取事件での逮捕を思い浮かべる人が多いと思うが、辻元氏の場合は議員辞職から約4か月後の逮捕であり、現職国会議員としての逮捕ではない。
あえて国会閉会中に着手することで、証拠隠滅や口裏合わせの時間を与えず一気に逮捕することが多いが、不逮捕特権を利用して国会議員が罪を免れたり優位に立てるというわけではない。ここでいう"特権"とは会期中に国会活動する特別な権利であって、閉会中に逮捕されても、その後の国会開会で院から要求があった場合に釈放しなければならない。
国会議員に生じる説明責任が不逮捕特権によるものというのも大間違いで、捜査の対象になっていない事案でも積極的に説明を行うことで有権者の疑念を払しょくして、政治不信を招かないという責務があるからだ。むしろ捜査の対象となっている場合は、その説明を避ける理由となる。
Dr.ナイフとはこの程度の知識もない。このアカウントのツイートを拡散したり、有難がって引用している人たちも同様で、なんとなく政権を批判しているだけで政治を理解した気になっているだけ。また、Dr.ナイフがこの話題を出したきっかけが「安倍を逮捕しろ」という暴論を擁護するためだとすると「逮捕しろ」と「逮捕できない」で完全に矛盾したツイートをしていることになる。
このアカウントに寄稿させ批判を浴びた朝日新聞さんあたりは、あのときに正体に気が付いたから定期連載を取り止めたのでは?
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