野党共闘支持者による人権侵害!無所属無名候補を「与党の差し金」と叩き陰謀論を吹っかける 按分票への誤解も【マガジン138号】

KSLマガジン



 31日に投開票が行われた衆議院選挙では与党が予想を上回る議席を獲得し、野党共闘で政権交代を謳った立憲民主党と共産党は議席減となる散々な結果となった。

 熱狂的な共闘論者らも、さすがにこのままでは政権交代など起こりえないことを薄々感じるようになったようだが、往生際の悪い者たちは比例略称の「民主党」が立憲民主党と国民民主党で同一のものになったことを敗因としたり、野党統一候補の選挙区に出馬した無所属候補に陰謀論を吹っかけ中傷する醜態を晒している。

按分票を誤解する人たち

 まず、比例の略称「民主党」については旧民主党の正統後継である国民民主党が結党以来ずっと使用してきた。対して立憲民主党は旧民主党のイメージを払しょくするため2019年の参院選では「りっけん」を使った経緯がある。これを合流新党である立憲民主党が突如として「民主党」の略称を規約に盛り込んだたことで混乱が生じ、両党間での話し合いや調整もないまま選挙戦に突入した。完全に立憲側のミスである。

 また「按分票」を完全に誤解している支持者も多いようで、「民主党」と書かれた比例票が立憲と国民で均等に配分され、少数である国民に有利で立憲が割を食ったような不満を述べるツイッター論客も散見される。しかし、按分票とは開票区ごとの得票率に応じて配分(按分)されるので、従前から「民主党」を使っていた国民民主党支持者の票が得票率の高い立憲民主党に多く配分されてしまう。そういった観点から言えば割を食ったのは国民民主党ということになる。

 とは言え今回の略称被りを好意的に受け取り、再結集を願って「民主党」と書いたひとも多いだろう。いずれにしても得票率に応じて配分(按分)されるので、理論上は本来得票できるはずの分しか票は得られない。今回のケースを統一名簿のような考え方で見れば、どちらも損はしていないだろう。

無所属無名候補への人権侵害

 野党共闘の効果については賛否あるが、着地点としては「効果はあったが限界がある」といったところだろう。そもそも一度は勢いよく出馬表明した候補者が、野党共闘の美名のもとに立候補をあっさり取り下げることが異常で、それまで支持してきた有権者がそのまま統一候補とやらにスライドするわけがない。

 公認するかしないかは政党の自由であるが、基本的な権利である参政権のひとつで「被選挙権」を組織の都合で制限しているとも言える。この「野党統一候補」という危うい発想は、合意の得られた政党間だけではなく完全無所属の無名候補への人権侵害にまで発展している。

 今回の衆院選で筆者が確認した範囲では島根1区と山口4区の無所属候補が、狂信的な野党共闘支持者らから人権侵害を受けている。