安倍元総理銃撃事件は本当に単独犯なのか?屋上スナイパー説はあっさり否定されたが・・・警察の不可解な対応は何を意味するのか【マガジン184号】

KSLマガジン



 安倍晋三元総理が凶弾に倒れてから1カ月、巷では付近ビルの屋上から狙撃されていたという説も出てきているが、このあたりのデマと実際に考えられる可能性としての複数犯説については後述する。

 また、いまさらになって大手メディアが山上徹也容疑者の供述に矛盾点があることを報じているが、内容的には岡山県の現場に居合わせた筆者が、事件直後から散々と指摘していた内容である。

 現場では手荷物検査などなく、当初テレビなどが「一般入り口は2カ所」としていたのも嘘で、そもそも岡山県警が複数人で監視する長蛇の列に並んで入場するまで、受け付けの様子も分からないのに「手荷物検査があって近づけなかった」というのは勘違いにしても矛盾が大きい。

 こういった情報は取材した現場の記者に聞けばわかることなのに、山上容疑者のデタラメ供述を真実であるかのように垂れ流したテレビの罪は重い。現場に取材入場した記者は来賓席の配置や式次第を配布されているのだが、その資料の一部でも確認すれば会場内での犯行可否は入場するまで判断できなかった構図になっていることが分かる。山上の到着時には長蛇の列ができ入り口すら確認できない状況で、受付状況も入り口で体温測定と消毒をするところまで入らないと確認できない構造になっていた。おそらく山上容疑者は別の何らかの理由で犯行を断念している。
※私以外の取材者は特別に並ばず入場しているので混雑状況を知らない

 フジテレビ(OHK)の報道では山上容疑者入場を断念した後に1時間半も現場周辺に滞在し、安倍元総理が退場後もなぜか現場周辺にいたことになる。筆者はこの会場に向かう途中、某過激派に関連する活動家を目撃し写真撮影しているが、このあたりを警察が警戒した様子もなく不思議だった。無論、この活動家は事件とは関係ないのだが、山上容疑者も筆者と同じルートを数分違いで歩いている可能性が高く、警察としてここを無警戒で良かったのかと今でも不思議に思っている。

屋上のスナイパー小屋?

 ここ最近、銃撃現場付近のビル屋上にスナイパーがテントを張っていたという情報が流れている。だがテントが事件直後に撤去されたという情報から「スナイパー」に飛躍するのは、空を何かが飛んでいたから宇宙人が運転しているに違いないという説くらい説得力がない。

 この情報を流した関係者(まとめサイト含む)は、最もバズっているサイトで数十万円の収益がでているようなので、いまさらデマでしたとは言えないだろう。エサを与えたくないので記事や動画は貼らないが、そもそもテントなど存在していなかった。問題となった白い物体はビル屋上でのメンテナンス作業でパネルのようなものを鉄柵に立てかけたものが角度的にドームのように写っただけで、メンテナンス作業が終われば復旧され現場から消えるのは当然のことだ。

 そもそもスパイパーはテントなど張らないし、狙撃直後に撤去できなかったものを後から撤去に訪れるようなマヌケなスナイパーがいるだろうか。撤去する複数人の人影が写っているという写真も出回っているが、暗殺集団が白のYシャツで堂々と現れるはずがない。

 ただし、この事件を巡っては早々に山上容疑者の単独犯であるという流れが作られ、銃撃後にも自由にマスコミが現場をうろつくという通常ではあり得ない状況が確認されている。あれだけ自由に人を出入りさせていおいて、数日後に「銃弾が一発足らない」と騒ぎ出し再捜索するなどコントのような展開を見せている。何を根拠に「単独犯」と断定できるのかと聞かれると、それはそれで苦しいだろう。

 筆者は陰謀論のようなスナイパー説には与しないが、それを否定できるだけの捜査を警察が行っていたかというと甚だ疑問である。なぜなら事件前日に岡山の現場を取材し山上容疑者と同じ時間帯に徒歩で会場に向かっいた筆者からすれば、警察は複数犯の線で捜査をしたくないのかな?と思うことがあったからだ。このあたりの、まだマスコミには出ていない警察の不可解な行動と当日の状況などをここに記す。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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