フリーランスは体のいい無職です!大手新聞社を辞めてすぐに仕事があると思うなよ、という話【マガジン211号】

KSLマガジン



 昨今の紙媒体の衰退と旧態依然とした体質から、大手新聞社は早期希望退職を募集するほどに危機に陥っている。朝日新聞などは45歳以上の社員を対象としているが、それとは別に各社で若手記者の退職も相次いでいる。

 ネット時代に急成長したウェブメディアやニュースサイトでは、早くから新聞の衰退を見越していた元新聞記者が多く活躍している。自らメディアを立ち上げて、資金調達に苦心しながら踏ん張る人もいれば、広い人脈を生かしてライターとして活躍するなど、誰でも発信できる時代の中であっても信用を得ているのは元新聞記者であることは間違いないだろう。

 しかし、一部の若手や勘違いしたベテラン記者が「フリーになれば楽ができる」と思っているのか、ろくに取材もせず、元新聞記者の肩書だけで書き散らしたり、自ら発信しようとせず漫然と「お仕事待ってます」という姿勢で、今どきタレント事務所でも通用しない営業をしている者もいる。

フリーランスとは?

 筆者はこれまで大手メディアや紙媒体からの仕事はすべて断って、自ら発信するというポリシーで20年以上活動している。そう表現すると格好がいいかもしれないが、言わば体のいい無職である。収益が上がらなければ昼も夜もアルバイトしたり、メディア以外の企業から案件を貰ったりして生きてきた。

 大手新聞社の元記者だからと言って、すぐに仕事が舞い込んでくると思っている連中に言いたいのは「お前らを食わせるほど景気は良くない」ということだ。あわよくばテレビや新聞社から仕事がもらえるとでも思っていたのかもしれないが、その枠は完全に埋まっていて、これをどう削減するかで悩んでいるくらいだ。朝起きなくていいくらいの堕落した感覚の人間にくれてやる仕事などない。

 フリーランスとは、前述の通り「体のいい無職」なのだ。新聞社を退職した時点で君たちは「無職」なのだから、仕事を得るためにもう一度実績を積み上げるか、自らメディアを立ち上げて発信するしか道はないのだ。それも年間で僅か数万円を得ることができるのは上位数パーセントというの激しい競争の世界で戦うということなのだ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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