斎藤知事1500万円領収書の真相!軽貨物業者へのポスター貼り代行料金支払いは合法?買収?【KSLチャンネル】

KSLチャンネル,政治・社会



 兵庫県の斎藤元彦知事が昨年秋の県知事選で、選挙ポスターの掲示を軽貨物業者に依頼し約1500万円を支払ったとされる領収書がネット上に出回っています。


 結論から言うとこれ自体に違法性はありません。公費負担とはなりませんが、選挙運動をしないことを条件に単純な労務に対して報酬を支払うことは認められています。

代行価格の妥当性

 個人的なお手伝い程度であれば1枚50円程度で行っているケースもありますが、軽貨物やバイク便の業者に依頼する場合は通常の配送料金程度は取られます。今回の斎藤知事の場合は1枚1000円と推定されますが、相場としては不当に高いとは言えず地理的条件によってはこれよりはるかに高い場合もあります。
 無論、これより安い価格で請け負っている業者もありますが、兵庫県全域の1万3000か所以上に一斉に張り出すという条件をクリアできる業者も少ないと思われ、1枚1000円は妥当な価格でしょう。

単純労務への報酬は合法

 なぜこれが話題になっているかというと、ひとつはポスター貼りを業者に依頼して支出することへの無理解があります。通常は陣営ボランティアで手分けをして張り出すわけですが、この陣営ボランティアは選挙活動も行うので報酬を受け取ることができません。選挙運動を行うボランティアへの報酬は買収となってしまうことから、業者への支払いも買収と誤解している人が多いようです。
 一方で業者は選挙活動をしないので、単純な労務であれば報酬を受け取れるわけです。

 もうひとつが、政治関係で告発を繰り返している神戸学院大学法学部教授の上脇博之(ひろし)さん、通称バンダナ先生の投稿です。


 偽造の可能性を指摘したアカウントに対しては


 と投稿したことで、上脇先生が何らかの違法性を指摘するのではないか?という憶測が広がっているわけです。

 前述のとおりポスター貼りの報酬は違法ではありません。価格も不当に高いとは言えず支出先もポスター貼り代行では最大手で、日本最大の軽貨物業者であることから、身内への資金還流ということもなさそうです。
 この領収書そのものが違法というよりは、選挙資金の総額であったり、現在捜査されているPR会社への支払い金額と比べて高額であることなど参考にすべき点があるというのが上脇先生の投稿意図かもしれませんが、あまりネットを煽るようなやり方は感心できません。

 少し気になる点を挙げるとすれば、ボランティア募集をすれば無償でやってくれる人が多く集まったのではないか?という点です。ただし支出の日付を見ると告示の9日前には半金が支払われているようで、この時点では完全アウェーでボランティアが集まる見込みがなかったのかもしれません。
 また、SNSの反応を見ると、斎藤陣営のポスター貼りは他陣営より遅かったという話もあって、そこも気になるところではありますが、とにかく斎藤知事相手なら根拠なく疑惑を吹っ掛けてもいいという風潮にはウンザリしている次第です。

皆様の支援が必要です KSL-Live!からのお願い

【ご支援をお願いします】取材・調査・検証記事はコピペまとめサイトのような広告収入は期待できません。皆様からの支援が必要です。各種支援方法詳細

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

OFUSEで支援する

このサイトをフォローしよう