【日航123便墜落事故】自衛隊が撃墜、現場焼き払い?陰謀説本が学校図書館の推薦図書に、佐藤正久「大臣は隊員の名誉守れ」【KSLチャンネル】
自民党の佐藤正久議員が10日の外交防衛委員会で、日航123便墜落事故の原因を自衛隊撃墜とする陰謀説を、あたかも真実であるかのように扱った書籍がベストセラーとなり、全国学校図書館協議会選定図書に選定されていたことを指摘しています。
陰謀説のネタを徹底して潰せ
この自衛隊陰謀説はほんとに質が悪くて、この青山透子なる元客室乗務員も専門知識があるわけでもなく、内容は荒唐無稽なものなんですが、とにかく陰謀説ならなんでも信じてしまう層には教典のように扱われています。
全国学校図書館協議会選定図書に選定されていたことも、少なからず陰謀説に信ぴょう性を持たせたかも知れませんが、現在は指定期限の5年を経過しており協議会側もその選定経緯について、なでしこアクションからの質問状に回答を拒否しているようです。
こういう陰謀説は普通の感覚なら荒唐無稽で信じるに値しないものですが、事故翌日に海上自衛隊が訓練中に尾翼を偶然発見していることや、10年前に相模湾で見つかった機体の一部が引き上げどころか潜水調査も行われていない状況が、陰謀論者の格好の的になっています。
このことは4月2日の国土交通委員会で立憲民主党の津村啓介衆議院議員が、運輸安全委員会の見解を質しているんですが、これを逆に陰謀論否定派が「陰謀論の一種」であるかのように間違った反応を示しています。
事故調の報告書では事故原因について「推定」としています。これはほぼ間違いなく他の要因が考えられないという「強い推定」で、おそらく相模湾の部品回収をしても結果は変わらないでしょう。ちなみに推定より上の断定を示す「認められる」という結果を報告書に記載するには、機体損傷に至った飛来物や鳥衝突の特定が必要なので部品回収で結果が覆る可能性は限りなくゼロに近いと言っていいでしょう。
しかし、現実に陰謀説はいまだに継続しているわけで、せめて潜水調査をして「結果は変わらない」ということを結論付けておくべきです。運輸安全委員会が再調査を行わない理由は「事故原因が確定している」というわけではなく、再調査の基準が不明機体そのものが見つかったときであるからです。要するに部品回収による再調査はできないことになっているわけです。
これに関しては運輸安全委員会も苦しい答弁で途中絶句する場面もありましたが、運輸安全委員会でなくとも政府として部品回収なり潜水調査はしておくべきではないでしょうか。莫大な費用がかかるという説も過去に国土交通大臣の答弁で「引き上げなら数千万円」とされ否定されてます。潜水調査ならマスコミが単独で潜っていることから政府なら費用的問題はないはずです。
陰謀説を唱えるトンデモな人たちに対して、とにかくこの件に触れるだけで「陰謀説」と頭ごなしに否定する自称識者が多く、こうやって自衛隊の名誉は貶められたまま放置される結果を招いています。
陰謀論者を一掃するためにも様々な対応を考えるべきです。