【北村晴男vs自民党】密告奨励・批判禁止!?自民党の「中国共産党化」通達騒動を徹底検証、公開された文書内容は?【KSLチャンネル】

日本保守党から参院選全国比例に出馬中の北村晴男弁護士の投稿に、自民党関係者が激怒しています。
石破政権が党の全ての候補者、国会議員に対し前代未聞の通達を出したという内容ですが、明らかなデマであると所属議員らが抗議する一方で、実際に通達は存在するとして文書を公開している新聞記者もいるようなので、両者の言い分につて検証し解説したいと思います。
以下が発端となったのは北村弁護士が8日にXで行った投稿です。
石破左翼政権は、党の全候補者、国会議員に「選挙期間中、党や政策への批判を禁ずる。違反した者は厳罰に処する。違反を知った者は党紀委員会に報告せよ」との前代未聞の通達を出した。言論を封殺し、密告を奨励するのは中国共産党そのもの。また、習近平に褒められるだろう。自民党の終焉。
— 北村晴男 (@kitamuraharuo) July 8, 2025
政府が檄文を出すことはない
まず政権が通達を出すということが考えられません。政府と与党は別物で、選挙を仕切って戦っているのは与党自民党であって政府ではありません。
情勢を見て檄文が飛ぶことは普通のことですが、全体に対してのものであれば幹事長か総裁という肩書になるはずで、この時点で信ぴょう性が低いとみられるのは当然でしょう。
こういった通達が存在するのか自民党の秘書であるよもやま氏が調査したようですが、これまで党本部から発出された文書は幹事長名檄文と総裁名檄文、その他は自民党ニュース6本で、内部文書であるため公開はされていませんが、北村弁護士のいうような内容は見当たらなかったということです。
北村先生、選挙戦で激闘のさなか申し訳ありません。
ご指摘の「通達」についてですが、さらに詳細を調査しました。今まで、党本部から発出された通達は ①幹事長名檄文 ②総裁名檄文(公示日) ③自民党ニュースvol.1~6です。これ以外の通達はありません。…
— よもやま (@kokkai_kengaku) July 10, 2025
北村弁護士は裏を取った真実であると主張していますが、裏どりとは原本を確認するか複数人から同一証言を得ることが必要です。すべての候補者と国会議員が対象なのであれば、伝聞のような形ではなく複数人から直接証言を得ることも可能なわけですが、そういう証拠に当たるようなものは何ら提示されていません。自民党では若林洋平議員や鈴木貴子議員らが真っ向否定していて、北村弁護士の投稿を肯定する人はSNS上では見当たりません。
産経記者が文書を公開
一方で産経新聞の阿比留記者は、高市早苗議員が北村弁護士とおなじ内容の発言を7日の長州正論懇話会の講演で数百人の聴衆を前に明かしているとして、その文書も公開しています。
こんな文書です。 pic.twitter.com/oNhpsqRiyI
— 阿比留瑠比 (@YzypC4F02Tq5lo0) July 11, 2025
しかし、内容を読んでみると北村弁護士の投稿とはずいぶんニュアンスの異なるもので、ただ党紀委員会が公示日前に注意事項を再確認しただけです。そもそも総裁でも幹事長でもない党紀委員会が発出したもので、さらに党紀委員会委員長の名前も書かれていない文書です。
内容的には、仲間の誹謗中傷をせず党の公認・推薦候補を応援しましょうという、すでに党紀で定められてることを順守しましょうという穏当なものです。あとは公選法を守って事実ではないことを流布しない、他の陣営の違反を確認して法的対応が必要と思ったら党の機関に相談してくださいというもの。
どうしてこれが、議論を封じ、密告を奨励する姿勢で、中国共産党に瓜二つで、習近平から褒められる内容と読めるんでしょうか。前代未聞どころか、党紀の再確認と啓発を行っていないほうが異常です。
虚偽事項公表罪になる?
阿比留記者も自分で読んでみて、北村弁護士の内容と異なることは分かっていると思いますが、産経新聞社と日本保守党の蜜月ぶりからして、無理筋擁護していると見られても仕方ありません。
北村弁護士の情報ソースが高市さんの発言と阿比留記者が公開した文書だとすると、投稿内容は虚偽であると抗議を受けるのは当然です。かなり拡散もされていて、自民党批判のネタにもされているようなので、党本部としては何らkの対応が必要でしょう。
公職選挙法における虚偽事項公表罪に当たるかどうかは微妙ですが、北村弁護士の投稿からは自民党の印象を悪くし当選を得させない目的が感じられます。結果的にそういう拡散のされ方をしているし、弁護士ともあろう人物が選挙中に、あまりも軽率で不用意な投稿をしていることは残念なことです。
党紀を守り仲間の誹謗中傷をしない、公選法を守りましょう、他党の違反を見つけたら党の機関に相談しましょう。皆さんはこの内容が前代未聞の議論封じで密告を勧奨する中国共産党のように思えますか?










































