【崩壊】日本保守党の分裂確定!減税日本側が要求をすべて拒否、百田・有本執行部に退陣要求 河村たかし新党は不可避?【KSLチャンネル】

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 日本保守党が事実上の分裂です。
 減税日本との友党関係解消と、河村たかし衆議院議員の共同代表解任の上で党に残るという執行部の要求に対し、河村議員側が30日に回答をしています。
資料:日本保守党からの通告に対する河村たかし回答及び減税日本見解について

 まず、共同代表解任は承諾しない、解任されるべきは百田代表と有本事務総長。友党関係についてはすでに破綻し再構築は不可能。党に残れという要請については、選挙区当選しているので所属政党は自分で決めるというものです。
 執行部からの要求はすべて拒否したうえで、身の振り方は自分で決めるということでしょう。これらは河村議員個人の回答も含まれますが、すでに竹上ゆうこ議員が離党を表明しているので、百田代表と有本事務総長が退かない限り、日本保守党は分裂する公算が大きいでしょう。

ペットボトルと政治資金


 分裂と言っても日本保守党は、直近の国政選挙で得票率2%以上を取っているので国政政党として活動できますが、減税日本は現職議員5人集めるか維新を除名された守島議員らと合流して新党結成をしなければ、政党助成金を得ることができません。国政としては一旦、河村議員が無所属となるだけです。
(政党助成金の文化を伴う分党を要求しているとの報道あり)

 政党助成金の話となると、日本保守党も竹上議員と河村議員に相次いで離党されると、受け取れる政党助成金は議員数割の分が減額され財政的には厳しくなります。日本保守党は衆参で5議席を獲得し得票率もそれなりにあったので、次期衆院選ではそれに見合った選挙区候補と比例候補を立てることになりますが、その資金を捻出することが困難となります。候補者が不足すれば、それに応じて比例票が下がる傾向にあるので、選挙によって党勢が衰退する可能性もあります。
 そう考えると、河村議員に先行して比例復活の竹上議員が離党届けを提出したことに、日本保守党側が激怒するのも仕方ないことでしょう。

 河村議員の党への回答書を読み込むと、関係の修復不能となったのは、百田代表がペットボトルを投げつけ恫喝した事件が決定打だったようです。7月の参院選でも愛知県内の演説で百田代表が、選挙区に減税日本から立候補し日本保守党推薦だった田中克和氏がいるにも関わらず、候補者名を書く1枚目の投票用紙を破って捨てるよう求めたことが、公職選挙法に抵触するとの報道があったことも挙げています。
 この百田代表の発言に関しては公職選挙法の問題だけでなく、減税日本に対する敵対行為で、推薦を出した日本保守党への反党行為でもあります。

 その他に河村議員が党に不満を持ったのも、政治資金の不透明さがあったことも回答書から読み取れますが、さすがに政治資金収支報告書を作成するにあたって共同代表がなにも知らされないというのはマズいでしょう。それもこれも資金の差配に共同代表がノータッチで、代表と事務総長だけで仕切るという歪な党の体制が原因でしょう。

 一方で、先ほど説明したように、まだ積み立ても十分ではない日本保守党は、衆議院がいつ解散するか分からないという危機感もあります。河村議員が主張するように、党支部を立ち上げて資金を分配すべきというのも党勢拡大を考えたら理解できますが、有本事務総長にしたら、いざ解散となって現職の再選のための選挙資金もないということは絶対に避けたいのでしょう。
 このあたりの資金差配のバランスを、何とか話し合いで取れなかったものかとも思いますが、いずれにしてももう関係修復は不可能でしょう。

 どちらも得をしない、幸せにならない別れです。

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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