上昌広医師がソフトバンク関連会社の取締役というのはフェイクニュース SBIの「SB」はソフトバンクの略ではない
政府の新型コロナウイルス対応に批判的な上昌広医師が、PCR検査の無償提供を示唆(撤回も示唆)した孫正義氏が率いるソフトバンクの関連会社取締役とする記事を配信している。まるで医師としての発言に利害関係があるかのような印象を受けるが、これは悪質なフェイクニュースである。
上 昌広、ソフトバンクと関係のある製薬会社『SBIファーマ』の取締役だった〜ネットの反応「答え合わせかな?」 https://t.co/2OwDH2DiAn
— 拡散新聞 |時事ニュースとネットの反応 (@anonymous_post2) March 11, 2020
SBIホールディングスの「SB」はソフトバンクの略ではありません。関係のない別会社であり、これは法的な措置をとられかねない事案。虎ノ門ニュースでも出演者から同様の発言があったようだが、早急に撤回しなければ厄介どころでは済まされないことになりそうだ。
以下にサルでもわかるように解説しておく。
資本関係なく略称は別の意味
指摘されている「SBIファーマ」はSBIホールディングス株式会社が株を80%以上保有する。残りの株はコスモエネルギーホールディングス株式会社が保有している。
参考:SBIファーマ株式会社 / SBI Pharmaceuticals Co., Ltd. | 会社概要
SBIホールディングスの"SBI"とは “SoftBank Investment" ではありません。
正しくは “Strategic(ストラティジック) Business(ビジネス) Innovator(イノベーター)" であり、わざわざ略称の意味まで変更した関係のない会社である。
SBIファーマとSBIホールディングスを率いるのは、孫正義氏ではなく北尾吉孝氏である。ライブドアがニッポン放送を買収しようとした際に、ホワイトナイトとして登場した人物と言えば分かり易いかもしれない。設立当初はソフトバンク・インベストメント株式会社の商号で、2005年にSBIホールディングス株式会社に商号変更している。当初はソフトバンク・ファイナンスの子会社であったが、2006年には全株が売却されソフトバンクグループとの資本関係は無くなっている。
10年以上前に資本関係が無くなり、称号の意味もソフトバンクから変更している会社を、あたかもソフトバンクの関連会社であるかのように流布しているのだ。SBIホールディングスがソフトバンクグループであるかのように誤認させ、孫正義氏への批判をSBIに向けるとともに、上医師の名誉を棄損する悪質なフェイクニュースだ。
アノニマスポストは新型コロナウイルス関連だけでも複数回に渡り重大な誤情報を流している。そろそろ誰かが手を打たなければ取り返しのつかないことになるだろう。
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