共同通信の捏造か?「口座ない人は反社勢力、高知市が10万円給付から除外」高知市長「事実無根で看過できない」

マスコミ・報道

 共同通信が4日朝に配信した記事を巡り、名指しされた高知市が市長名で抗議する事態となっている。

 共同通信は記事で、高知市が口座を持たない市民を「大半が暴力団などの反社会的勢力」という偏見をもとに10万円の定額給付金を断っていると断定している。

「口座ない人は反社勢力」と除外 高知市、10万円早期支給窓口で | 共同通信
 国民1人に10万円を配る特別定額給付金を巡り、高知市が生活困窮者に早期支給するための特別窓口を設けた際、金融機関の口座を持たない人を「大半が暴力団などの反社会的勢力」との偏った認識で、除外したことが4日、分かった。申請書に口座がない場合に希望する別の受給手段を書く欄を設けていなかった。

 事実であれば自治体にあるまじき偏見であるが、この記事に対して高知市長は「事実無根であり、事実関係を正しく確認もせず誤った内容の記事を全国に配信した報道姿勢は看過できるものではなく、厳重に抗議する」と高知市のホームページで抗議している。

高知市長が記事を全否定

 高知市長の抗議文が以下、

共同通信社の特別定額給付金の記事に対する高知市長見解 – 高知市公式ホームページ
本日の共同通信社の配信記事によると、「高知市は、金融機関の口座を持たない人は、大半が暴力団などの反社会的勢力という理由で、特別定額給付金の対象者から除外した」かのような記事が報道されましたが、事実誤認であります。

共同通信社の取材に対して、本市担当職員は、口座を持たない方の中には、反社会勢力の人間がいるという一般的な事例は伝えましたが、そのことを理由に、金融口座を持たない方を特別定額給付金の対象者から除外することは断じてなく、実際、これまでに口座を持っていない方についても、すでに6件の現金給付を窓口払いで行っております。

これらのことから、共同通信社の今回の報道は事実無根であり、事実関係を正しく確認もせず誤った内容の記事を全国に配信した報道姿勢は看過できるものではなく、厳重に抗議するものであります。

令和2年6月4日

高知市長 岡 崎 誠 也

 高知市で口座を持たない市民に6件の支給実績がある以上、共同通信の記事は誤りである。
 共同通信の記事後半に記載されているが、いわゆるホームレスで身分証も口座も無い人が窓口に訪れた場合に、支給対象であることを確認するのは極めて困難であることはどの自治体でも同じだ。そういった支給がスムーズにできない事例を話す中で、反社会的勢力で口座開設できない人への対応に苦慮したという話が共同通信によって捻じ曲げられたと判断せざるをえない。

 また、共同通信は誤解や曲解を超え、口座を持たない市民を暴力団と認識して支給を断ったと断定しており、この部分は捏造を疑われても仕方ないだろう。
 本記事執筆段階で共同通信は記事を撤回していないが、常識的に考えてもおかしな記事であり、当サイトでもこのニュースを見て「信じ難い」と考え高知市に確認しようとしたところ、既に抗議が行われていた。これは通信社の在り方が問われる事例であり、共同通信だけでなく配信を受ける大手メディアも考えなければならない問題だ。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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