災害取材で炎上した雨宮処凛さんの勘違い 問題は立ち入り禁止区域かどうかではない【マガジン116号】

KSLマガジン



 作家で活動家の雨宮処凛さんが、土石流により甚大な被害がでた静岡県熱海市を取材で訪れた際に、露出の多いワンピースにヒールで災害復旧現場に入り記念撮影したことで炎上している。
参考:雨宮処凛さんの熱海土砂災害取材に批判殺到!ワンピにヒールで現地入り、自衛隊員をバックにニッコリ写真→削除して無かったことに

 雨宮氏は批判を受けて釈明の投稿を行っているが、不適切として削除した理由は説明されておらず、なぜ自分が批判されているのかもあまり理解していないようだ。

 立入禁止でなくとも装備は必要

 雨宮氏が批判された理由は主に以下の二つの理由からだろう。

・災害復旧現場に軽装どころかワンピースとヒールで入った
・酷暑の中作業する自衛隊員をバックに笑顔で記念撮影した

 おそらく笑顔での記念撮影は「不適切」との認識を持っているのだろうが、軽装であったことに関しては以下のように弁明しているので悪いこととは思っていないようだ。

一部、立ち入り禁止の場所に立ち入ったかのような誤解がありますが、一切通行止め、立ち入り禁止区域には立ち入っておりません。撮影場所は誰でも入れるところです。よって、特別な装備もしておりません。

 まず取材であっても立ち入り禁止の場所には原則として入れません。それなりの装備をして現地入りしている取材陣も、立ち入り可能地域で取材しています。30年前の雲仙普賢岳の噴火では、無謀なマスコミが避難勧告を無視して現地に入ったことで、やむを得ず同行した現地の一般人まで巻き込み多くの死者を出している。このことの反省もあり取材現場での行動が見直されることになったが、阪神大震災、東日本大震災ではマスコミの無神経な振る舞いや単独で現地入りしたボランティアが必要物資を持ち込まず現地調達を試みるなど新たな課題が指摘された。

 汚水や汚泥が流れた災害現場では衛生問題も重要で、軽い傷でも破傷風など悪化する危険性がある。また、汚水や汚泥が乾燥して舞い上がることから適切なマスクの着用が必要になることもある。立ち入り禁止区域でないから軽装で良いという言い訳は取材者としては完全に失格です。現場では何が起こるかわからないという認識で、現地入り前から準備するのは取材の常識であり、これを怠ると不測の事態に見舞われたときに被災地に迷惑をかけることになるのです。

 雨宮氏にとっての取材とは、社会問題などテーマの決まった相手に話を聞くことだけなのだろう。だが、取材現場というのも様々で、少なくとも災害現場の取材ではどのような状況であれワンピースとヒールでは無理だ。問題の写真を見ても土砂撤去後の路面に乾燥した土が残っており、滑りやすくヒールでは危険な場所である。

周囲の人間にも大きな問題が